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2019-4 旧ユーゴスラビアの国々


モンテネグロ-セルビア国際列車

バール発 - トプシデル(ベオグラード近郊)行
IC430"Tara"
Podgorica10:00発-Užice17:01着


切符は乗車前日の晩に駅窓口で購入。
上が座席予約券1人3EURで1枚づつ2枚、下が乗車券2人で21.6EUR。


バールBARという駅が始発で1時間程走りポドゴリツァに来た列車。
牽引機はモンテネグロ鉄道ZCGの461型電気機関車。


到着時はセルビア鉄道ZSの機関車に替わっていたが、
同じ461型機関車、1972年から造られた
ルーマニアのElectroputere製、軸配置CCの交流機。


客車3両という短い編成で先頭は1等用客車だったが戸窓に2と
書いた紙が貼られた469号車。


2両目、467号車は2等客車。


3両目466号車、3両ともセルビアの客車だった


座席予約券に書いてあった466号車に乗り込む。
下段のステップは扉が開くと下がってくる様になっていた。


3両とも開放タイプの客車で2等車両は2+2配列。


座席の向きは変えられず、中程の仕切で2区画に
分けた上で集団見合い配列になっていた。


客室端には荷物置き場がありスモークガラスの仕切が付いている。


座席は2席間の下で支持されていて足元が広い。
落書き部以外の窓は比較的キレイであったが、
荷物置き場に近く、少し窓を開けられる一番後ろの席に座った。


前席の背面にある折畳みテーブルは蝶番式で
畳んだ状態で下になる張り出しがストッパになる。


背もたれ上に予約票も入る座席番号標示が付いていたが、
これが付いている座席の番号なのか
これを真っ直ぐに見られる後ろの席なのか微妙。
しかも座席予約券に書かれていた41・43という座席は無く、
車掌に聞くと好きな所に座って良いとの事で
どの席にも予約票は入ってない。
2人で6EUR予約券は勿体なかった。


座席と同じ様なモケットが張られた荷棚下面に
読書灯とそのスイッチのユニットが取り付けられていた。


窓脇の壁にPC電源用コンセントがあったが電気は来ていなかった。


食堂車は付いていない事はわかっていたので
昼食は用意しておいた。


パンとハムは昨晩行ったレストランで食べきれず持ち帰った物。
肉料理盛り合わせ7.1EURが大盛りだった。


客室との仕切扉もスモークガラスで出来ている。


デッキ、乗降扉はプラグ式。


戸窓に貼られた紙に行先や停車駅の表示されている。


最後尾の仕切扉の窓も比較的キレイで後ろの展望を楽しむ事ができた。


化粧室は客車両端にある。


化粧室は明かり取りの窓が大きく明るい。


入口寄りに長円形の手洗い台がある。


この区間は景勝路線、最初は急流のモラカMorača川沿いを進む。


そしてどんどん高度を上げてゆく。


一旦モラカ川に合流していたマラ・リイェカ川沿いに
方向を変えオメガカーブする様に
マラ・リイェカ橋梁 Мост изнад Мале Ријекеを渡る。
ポドゴリツァを出て20分少々だった。


再び見えるモラカ川は遥か下にある。


両側ともトンネルの山間の駅Trebešicaにて
Bijelo Polje発BAR行きの普通列車と交換。


線路が3本あり反対側の線路を通って行った。
こちらはモンテネグロの客車で少し古いが
落書きは無かった。


ポドゴリツァを出て1時間少々経ち
最初に停車するkolasinの町。


途中トンネルで山を越え沿う川はタパTapa川に替わっていた。


次の停車駅Mojkovacは立派な駅舎。


斜面に建物が点在するのどかな景色。


国境の駅Bijelo Polje、ここで機関車交換。


貨物列車は別会社の様でMONTECARGOと書かれた
461型機関車が停まっていた。


駅を出てリンLim川を渡り2km少々進んだ所が国境となっている。


セルビアに入り最初に停まった駅Vrbnicaに
大きな修道院Monastery Kumanicaがあった。


反対側はリン川で対岸はまだモンテネグロ。
この小橋も一応国境である。


事業用と思われるが、Prijepolje Teretna駅では
2軸のレールバスが停まっていた。


リン川沿いに北上し、また山間の駅で
この列車の逆方向にあたるBAR行きIC431列車とすれ違い。


相変わらず落書きが酷いが
こちらの列車には食堂車が連結されていた。



モンテネグロの客車4両の編成だった。


川幅が拡がり流れが穏やかになった。


と、思ったらダムになっていた。


乗り合わせた日本の人に聞き、後から地図を見てわかったが、
線路はボスニア・ヘルツェゴビナ領内を通っていた。
Štrpciという駅があったが停車しないので国境審査も無い。


ウジツェに着く1時間少々前の10km程の区間、
ここはボスニア・ヘルツェゴビナ。
この旅の計画で現在サラエボへ列車だけで行く事は出来ないとわかり
諦めていたが、知らないうちにボスニア・ヘルツェゴビナに入っていた。


その後セルビア側に戻りCrni Rzavという川の近くを進む。



カーブして岩山の中へ。


Užiceに着く直前、最後尾からの眺め。
7時間乗っても飽きなかった。


下車するウジツェ駅には定刻で到着した。


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