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2016-4 バルチック・フィンランド

夜行インターシティ
(サンタクロース・エクスプレス)
VR Night Trains

トゥルク発-ロバニエミ行き
IC933列車 Turku21:30発-Rovaniemi10:47着


寝台券はユーレイル・フィンランドパスと同時に日本の旅行会社のサイトで購入しておいた。
シャワートイレ付デラックス寝台2人利用パスホルダー料金2人分で15,500円
チケットの額面は100EURで、買った頃のレートは1EUR128円くらい。


フィンランドではユーレイル・フィンランドパスを使用。
寝台列車券と合わせて日本出発前にインターネッドで購入していた物。
利用日が1日分プラスされるというキャンペーン中で
1等2名の4日間で43,600円、チケットの額面は332EUR。
検札後寝台券は車掌に回収され、代わりのレシートが発行された。


ここまで来るための列車が1つ前のKUPITTAA駅で止まって足止めされた影響で
トゥルク駅に着いたのは出発20分前となり、始発駅なので既にホームに入っていた。
編成の最後尾は2階が1等Ekstraクラス座席のEdb形客車。


その前は全席2等Eco Class座席のEd形客車。
途中のタンペレまでは昼行のICの役割も兼ねている。


後ろから3両目は平屋の食堂車Rx客車。


食堂車の前はバリアフリー対応設備と子供連れ用スペースがあるEds形客車。


後ろから5両目は荷物室扉がある2等座席車EFits形客車。


その前が2階建ての寝台車Edm形客車で、今回この車両に乗車した。


その前も同じく寝台車のEdm形客車。
窓が離れて並んでいて、
1階や台車上のフロアは個室側で窓が縦長になっている。


その前も同じく寝台車のEdm形客車であるが、
連結されている向きが違っており、2階が個室側で窓が小さい。
扉の周りに梟が描かれている。


その前は車運車のGfot形。
2段式で10台の車を運ぶことが出来る。


その前ももう1両Gfot形。
上段の中程に車高が高い自動車が載せられる様に
折れ曲がった様な車体になっている。


その前は全体がカバーされた新しい車運車Gd形。


Gd形は2軸車2車体が1組で、
中は2段になっていて1組で12台の車を運ぶことが出来る。


牽引機は軸配置BBのSr1形電気機関車。
トゥルク出発時点では
機関車+車運車3両(組)+寝台車3両+座席車2両+食堂車+座席車2両という編成だった。


南はヘルシンキ、トゥルク、タンペレ
北はオウル、ロバニエミ、コラリ、ケミヤルビに自動車を積み込む設備があり、
南北を結ぶ列車で自家用車と乗客を運ぶカートレイン サービスが行われている。


乗車したのは70号車で前から3両目の寝台車。


乗降扉は1階にあり、押しボタンで開き時間が経つと閉まる様になっている。


寝台車は低床な1階部分に片側につき1個所づつ乗降扉がある。


1階にも個室があるが、デラックス寝台は2階なので階段を上がる。


台車上にあたる中階から、更に上る階段が直角方向にある。


逆側の扉に突き当たり曲がると2階の通路が見える。
2階の通路は1階や台車上中階とは反対側に通路が通っている。


通路には折畳み椅子も用意されているが、窓が少なく離れているのは残念。


反突き当りにも階段があり、
反対側には乗降扉は無いが、上階で車両を通り抜ける事も出来る。


2階には8室の寝台コンパートメントがある。


2階にあるのはデラックス寝台。


2段ベットの2人用個室。


2段ベットの向かい側にはトイレ・シャワー室への扉がある。


個室入口となる扉の内側は全体に鏡が貼られている。


2段ベットの上段寝台。


車体の屋根に合わせて両側の天井が斜めになっている。


ベットの先に奥行きのある荷物スペースがあった。
これは階段際の個室限定なのかもしれない。


上段寝台には転落防止ベルトが掛かっている。


ベットの上にVR柄のバスタオルと、ハンドタオルがあり、
その上にミネラルウォータが置かれていた。


通路側を頭にして寝る様になっていて、
頭部分が仕切にの様になっていて、
寝台灯、目覚まし時計、オーディオジャック、とそれらのスイッチ
そして電源コンセントがまとまっている。


枕カバーは、車体にもあったフクロウが描かれている。


布団カバーにもフクロウがいる。


この215/216番のコンパートメントは階段に面した部屋なので
ベット下には空間が無くステップの下にも張り出しがあって床面が狭くなっている。


下段寝台。
座席になる様な構造的にはなっていない様だった。


下段寝台側から見たコンパートメント内。


下段も通路側が頭で、寝台灯や目覚まし時計、
コンセントなどがある。


上段は跳ね上げられそうだったが、
車掌の鍵が必要。


端の部屋で寝台下のスペースが無い分、ベットの向こうに
大きめの荷物が置けるスペースがある。


フクロウのイラストが入っている掛け布団と枕を並べてみた。


上段へのステップは片持ち式で、
窓際のテーブルも同じポールに取り付けられている。


北国の列車らしく、コンパートメント内にスキーを
立てて留めるベルトが用意されている。


窓際に折り畳み椅子があるが、
端部屋ならではの張り出しが足元の邪魔になった。
その下にはゴミ箱がある。


窓上に非常ブレーキコックと緊急脱出用ハンマーがセットされている。


窓は縦長で、脱出用ハンマーで叩く場所に
印がつけられている。


緊急用設備と非常口の案内として、車内配置図が掲示されている。
2階と1階は通路が逆で2階にはシャワー付きの個室、
1階にはシャワー無しの個室が8室づつ、
台車上にあたる車端に3室あり、計19室で定員38名になる。


入口の足元には青色のランプが付いていた。


入口の脇にあるスイッチ類。
ここにも電源コンセントが用意されている。


ホテルの部屋の様なドアノブ。
北欧でよく見られる穴あきカードタイプ。


シャワー室側の壁にカードホルダーがあり、
鍵はあらかじめ用意されている。


ハンガーはプラスチック製で
揺れで雑音が発生しない様に、縦に掛けられていた。。


上段ベットから見下ろしたコンパートメント全体。
正面の扉はトイレ、シャワー室の入口で、
その隣の円弧状の張り出しは隣室のシャワー室部分である。


扉を開けるとトイレとの奥に手洗い台がある
状態になっている。


左端にあるレバーを動かすと
手洗い台と鏡がある背後の壁が反転。


ロック位置まで回すとシャワールームになる。


一般の列車の共用トイレと変わらないスペース。


上の隅にシャワー口が見えている。


鏡の横はカバー付きの棚になっていて紙コップと
ボディーソープ、シャワーキャップが用意されていた。


ハンドソープが出る器具も備えられている。


手洗い台は小さ目なボール状で、蛇口はセンサー式。


トイレ脇にもシャワーがある。


シャワールームにした状態。
奥の狭くなった部分にシャワーノブや石鹸置きがあり、
可動式の壁にはタオル掛けにもなりそうな手摺がある。


シャワーは天井に固定されている。


押すとシャワーが出て廻して温度調整する。


緯度が高いのでゴールデンウィークでは
PM10時過ぎでも車窓を鑑賞できる。


同車両にあるシャワー無し寝台や共用のシャワー室、化粧室は、
復路のケミヤルビ発-ヘルシンキ行きをご覧ください。


3両後ろに連結されていた食堂車。中央にカウンターがあるRxというタイプの車両で
手前側半分はカフェスタイルになっていて片側は窓際に
テーブルが伸び、窓を向いた1人掛けの椅子が並んでいる。


中央あたりにスタンドテーブルが立ち、
反対側は窓を背に、浅くてとても高く椅子がある。


カウンターは売店の様にびっしりと商品が並んでいた。


奥の方はテーブル席。
片側に通路があり、ホームベース形を組み合わせた様な独特なレイアウト。


通路寄りテーブル席の背もたれの間を通って。
窓際のテーブル席に入る構造となっていて、
大人数でテーブルが分かれても一体感がある。


フィンランドのビールKARHU 6.9EUR(約850円)
パッケージと同じ熊柄のグラスで出てきた。


ミートボールとマッシュポテト12.5EUR
クリーミーサーモンスープ11.5EUR
会計まで知らなかったが、時間だったのか食べ物は半額となっていて、
ビールと合計で18.9EUR(約2400円)だった。


タンペレでは約2時間停車し、一部の客車を切り離し
ヘルシンキ発のIC273と併結する。
牽引してきた3032番が車運車を牽いて行き来するのが窓から見えた。


食堂車との間に連結されていた1階建ての座席車。


確認しなかったが写真を見ると
座席補方向は変える事が出来たのかもしれない。


座面は動かず背もたれだけリクライニングする。


前席の背もたれに、折畳みテーブルが格納されている。


テーブルは肘掛け先端にあるスリットにセットする。


テーブルをセットした状態。


枕部分はベルト的な金具で止められていた。


空いていて座り心地も良いので、
朝はこちらの車両から車窓を楽しんだ。


部分的に荷物室の様になっていた。


座席車の化粧室。
手洗い台がアパートの様な雰囲気だった。


平屋客車の貫通扉は押しボタン式の両開き折戸。
乗降扉は手動の様だった。


開くと外方向に畳まれる。


翌朝、食堂車は違いRkタイプの車両になっていた。
ヘルシンキ発の編成と併結しているので、その編成の食堂車だろう。


車端にカウンタがあり、その近くは
立ちながらでも使える高いテーブルで、
窓を背にした座席がある部分は床が高くなっている。


調味料があったり、トレーを下げたりするコーナーの奥はテーブル席。


ソファー的な横向きテーブルと
前後方向に座る2人テーブル、4人テーブルがある。


オムレツと肉パイに紅茶とホットチョコレート。


合計19.4EUR(約2400円)
昨晩と同じくらいの値段になった。


先頭の客車の貫通扉にある窓からは機関車が見える。
出発時と同じsr1 3032号機だった。


水面が凍っているのが見え、北に来たと実感。


終点ロバニエミに到着。
編成は変わっているが牽引機はトゥルク出発時と同じ。


機関車のはトゥルク出発時点で車運車のすぐ後ろに連結された
寝台のEdm形客車。
車運車はいちばん後ろに付け替えられていた。


その次も寝台のEdm形客車。
前の車両と同じ型式だが逆向きに連結されている。


3両目も自分が台のEdm形客車で
自分が乗って来た70号車。


4両目は平屋の2等座席車EFits形客車で
これもトゥルクからの車両。


5両目にまた寝台のEdm形客車が連結されていた。
トゥルク出発時点での寝台車は3両だけだったので、
こちらはヘルシンキから来た編成の車両の様である。


6両目にも寝台のEdm形客車。
1両目の客車と同じ向きに連結されていた。


7両目にも寝台のEdm形客車で1・6両目と同じ向き。


8両目は同じ形の荷物扉付の平屋2等座席車EFits形客車。


9両目はRk形食堂車。
トゥルクから連結されていたRx形とは違うタイプで
編成中この車両だけ昔のインターシティ塗装だった。


10両目は標準的な2階建て座席車のEd形客車。
前から順番に見ていた間に
その後ろに連結されていた車運車は既に切り離されていた。


間もなく入換用のディーゼル機関車が連結された。


自動車を搭載する設備はヘルシンキ寄りにあった。


上層がオープンなGfot形は、貨車タイプの装置に連結されていた。。


手前のランプにGd形車運車3組が付いていて、
この後もう1組連結されるところだった。


下層の入口。
妻面の扉は折り畳まれているが、観音開き状態になる。


Gfot形車運車は貨車型をした可動式ランプにつなげられた。
Gd形の方は上下同時の出し入れが可能。


車は持ち主が貨車の中から運転していた。
これらすべての車運車が連結されていたとすると、
58台もの自動車の輸送力がある事になる。


駅舎の中は、車両積み込みの書類を記入するディスクや
受付カウンターがあり、フェリー乗り場の様だった。


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