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'03-3
線 経棚峠

蒸機撮影 1日目
吹雪の接近戦

経棚峠付近地図(あまり正確ではありません) クリックで拡大します

水たまりが氷ついていた赤峰駅で待っていた車は後3列もある大型のワゴン車。
私と弟、そしてガイド氏の3人が乗るとまだ暗い赤峰の駅を出発
季節はずれの降雪があり、途中の料金所でこの先通れるか確認して進む。
途中は積雪状態で路面も滑り易く、ノロノロの安全運転で行く。
予定ではもう熱水に着く時間を過ぎた頃に、通集線の走る林西の街に入る。
ドライバーが赤峰行き路線バスの運転手から聞いた話だと、
今通って来た道が吹雪で通行止めになり、バスは大きく迂回して赤峰へ向かうらしい。
この街から車は西へと進路を変える。



それから1時間ほどして築堤の上に駅関連の建物が建っているだけで
周囲に家のない駅の前に車が止まりガイド氏が降り、時間を聞きに行くと言う。
赤っぽい土が露出している部分が多く殺風景な場所だった。
駅名票の下部にある隣駅の表示”宇宙地”が妙に納得出来る。
この駅はガラデスタイ、中国名で熱水との事だった。


ガイド氏が戻ってきて「もうすぐ列車が来る」と言ったすぐ後すぐ、
コンクリート橋を渡ってこちらへ来る機関車が早速見えた。
貨車無しの重単回送で目の前に停車。
まず前進型をじっくり見られるだけで嬉しかった私は車を降り機関車の周りを歩き
停まっている機関車を何枚も撮った。
(A地点)
間もなく乗務員達が寄ってきて、なにやら声を掛けてきたり、小さな国鉄銘板をみせたりする。
戸惑っている2人にガイド氏が割って入ってくれたが、
物を売ったりキャブに乗せたりして小遣い稼ぎが目的だったようだ。
この駅で交換があると言うのでそのまま待つ、築堤から降り少し離れたが
相変わらず声を掛けてくる乗務員もいた。


撮影初日は着いて間もなく現地にも雪が降り始める
最初は前進型を撮られるだけでも嬉しく、
交換待ちで停車している単機回送の機関車に何枚もシャッターを切っていた。
列車交換を撮った後「勝負しましょう、早く乗って」とガイド氏が言った。
最初意味が掴めなかったが、この列車を追いかけてもう一度撮ろうと言う事だった。
異国へ来て追っかけが出来るとは思っていなかった。




次に行ったのは踏切のあるカーブ、「三地の踏切」と呼んでいた。(D地点)
そこにはカラフルな防寒具を着たファンが何人も居た。
その後も私達の居た3日間とも時折見掛け同じ場所で撮影する事があり、ホテルも同じだった。
彼らは”錦山−赤峰”と書かれた宇通客車と言う会社の中型バスを貸し切り
女性・子供を含む十数名の欧米系グループだった。


更に同じ列車を追いかけトンネルの上に車が停まった。
このトンネルが峠の頂上らしい。
その手前は線路が少し盛り上がり撮影しやすい状況。
(F地点)
車が着いた時には周囲の山が見えていたが雪雲が近付いている様で
列車が着た頃には背景が白くなっていた。
機関車が真横を通り過ぎ、私は興奮していて後追いを撮ろうと土手を駆け下りた。
しかし、足を踏み入れた残雪のある白い部分に深みが隠れていて転倒。
被害はフィルター程度で済んだが、ひやりとした。








今までは頂上より熱水寄りで西行きの列車を追いかけて来たが、
このままサミットを越え、今度は逆方向にサミットを向かって登る列車を狙う。
横道に逸れ、凍った川を渡った処の集落で車を降り、土手を上るとトンネルの出口のが見える。
(J地点)
登ってきたところを振り返ると集落の奥にも線路があり、U字状の線形をしていて
奥の直線こちら向きにカーブしてコンクリート橋を渡ったあと一旦列車が見えなくなり
”二地一号隧道”と書かれた目の前のトンネルから顔を出し横を通過していく。




だんだんと視界が悪くなってきたので次からは近くで撮影する事にして
この峠の西端・経棚駅を出た東行き列車が最初に渡る第一鉄橋へ
(R地点)
昼食をとりながら車で待機している間に雪が降り始め視界も更に悪化。
列車を発見するのも近付いてからになってしまい
鉄橋を渡るところ撮影しながら線路へ駆け寄り橋を過ぎた築堤にて間近で撮影。
新旧2両の繰重車や橙色と黒のゼブラの客車も連結された救援列車風の編成だった。




3日間居て、重連で無かった列車を撮ったのはこの1本のみ。

日没までの東行き列車は最後らしいので、すぐに車に乗って追い掛ける
少し走ったところの築堤で子ロバを絡めて撮ろうと構えたが
(Q地点)
来たのは逆方向からで坂を下る西行きの列車だった。
追っかけていた列車は通った後で、この先の下抗子駅で交換した列車だった様だ。



また車で少し走り、カーブを描く大鉄橋・司明義大橋が見える場所で停車。(P地点)
一度撮り遅れた列車だが、カーブして再びこちら側へ向かって来るので
充分余裕があった。だだ、距離があり天候が悪いので視界に難があった。




そして、更に車で追いかけサミットに近い上店手前の線路際でもう一度撮る。(H地点)

その後はサミットを越え今度は西行きの列車を撮影しようと熱水の方へ向かうが、
途中、三地の踏切
(D地点)で、今まで追いかけてた列車が峠を下って行通過していくところだったので下車して写す。
ほとんど惰性で坂を降りているので煙は出ない。




そしてガラデスタイ駅と熱水の街の間にある踏切で西行きの列車を待つ。(B地点)
辺りはすっかり白くなり、雪は降り止まない。
視界も良くないので踏切小屋のすぐ裏でカメラを構える事にしたが
直前に宇通客車の貸し切りバスが来て欧米人で賑やかになった。




この列車を追いかけ二地の踏切へここでも欧米人と一緒、今回は左から撮影。(D地点)
撮った後踏切への勾配でスリップ、この時間になると路面にも雪が積もっていた。




踏切は何とか越えられたがサミットへの勾配は滑って登られず
道路際
(E地点)からサイド気味に同じ列車を撮り、熱水に引き返した。
情報では一時間後に同方向の列車がある様で、熱水の踏切付近で待っていたが
大幅に遅れている様で暗くなったので宿へ入って、夕食にした。



視界が良くなかったが、当初心配していた砂嵐よりはずっとマシで
とりあえず蒸機撮影が出来て一安心。
しかも、雪の中を行く蒸機が撮れるとは、季節外れで全く期待していなかった。

ただ、私は砂嵐ばかり気に掛けて出発前の下調べを怠っていたので、
特にこの1日はガイド氏にまかせっきり、
撮っている時は何処に居てどっちから列車が来るのさえ解ってなかった。
夕食後にガイド氏から資料を拝借し、
撮影した場所を確認して翌日以降の為の勉強をした。

2日目 実感・熱水へ

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