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2023-4 中欧


ÖGEG
Österreichische Gesellschaft für EisenbahnGeschichte
オーストリア鉄道史協会


Normalspur標準軌線 蒸機列車

Timelkam Energie-AG 10:00発 -Ampflwang Museum10:27着

Ampflwang12:45発-Timelkam Energie-AG13:14着

始発となるTimelkamはリンツとザルツブルクの中程にある。
立派な駅舎があるが、閉鎖されていて無人駅になっていた。



ÖBB駅のホーム脇の側線に多くの車両が留置されていた。
1045、1020、1110、1046、1141とみんな違う型式でただの廃車留置ではなさそう。



客車貨車も数多く種類も多い。



ホッパー車は同じ形が3両つながれていた。



短い2軸車でホッパーは横からだと2等辺三角形に見える。



ホイルベースが短く船底で蒸機機関車のテンダーの様に見えるが、前後対称なので貨車なのであろう、ペンキでÖGEG9593と書かれた車両。



駅前の線路と平行な道をザルツブルク方面に歩き、交差点で曲がり踏切を渡ったところで、遠くに走る蒸機列車が見えた。



蒸機列車はUターンする様なカーブでこちらへ向かって進んでくる。



そのカーブにホームがある。



ここがÖGEGのTimelkam Energie駅。



ÖBBの本線と合流する手前で、本線ではRailjetが駆け抜けて行った。



煙を上げて発車、客車を切離し機回しと思っていたが、連結したままだった。



本線と合流するÖBBの駅の方に向かっていく。



乗客は乗っていない。



ÖBB駅のホーム脇にあるヤードで機回しが行われていた。



始発駅が本線と離れているのは安全上の理由と思われ、列車がそちらまで行くとは思わなかった。



機関車を反対側に連結。



連結後、さらにバックし推進運転された。



ポイントの都合なのだろう、一旦下がっていよいよ前進。



保管されている電気機関車群の横を進む。



カーブして本線から離れる。



従輪無しのD形タンク機。



線路上を歩いても大丈夫なのは駅を離したメリットかも知れない。



この日を祝うヘッドマークが煙室扉の前に掲げられていた。



柵の向こうはErlebnis Welt Energieという発電所を利用した技術博物館で、黒塗りで金色エンブレムを付けた1010.015が停められていた。



客車4両と荷物車1両の編成で、客車はオープンデッキの2軸客車。
Timelkam発で機関車の後ろ1両目はBih 37 029。



車内はクロスシート3+2配列向かい合わせ、大型のテーブルが付いていて、座席の背もたれは低く食堂車ふう。復路はこの車両に乗車した。



2両目はC 32 318、デッキの屋根に支柱がある。



クロスシート3+2配列の向かい合わせ配置。
往路はこの車両に乗車した。



板張りの椅子で肘掛けは無い。



使えるかどうか確認していなかったが、トイレもある。



3両目、Bi 38 234、他より車体が短いいのか窓が少い。



ピンぼけ写真になっていたが、背もたれが高く肘掛け付きの座席だった。



4両目、C 32 182。



外観は2両目と同じ様だったが、内装は異なりこちらはクッションが効き背もたれが高く、荷棚は座席と平行で真上にある。



5両目は荷物車Dih 67 477。



駅を出発すると右側にカーブして鉄橋をわたる。



列車運転日が少ない保存鉄道なので、山奥のイメージをしていたが、意外に沿線は開けていた。



走行中も車両間の行き来が可能。



オープンデッキから煙の影を望む。



Timelkam Energie駅は無人で建物は無く、切符は車内で購入する。



パンチ穴式のチケットで料金は往復で27EUR(約4,100円)。



終点Ampflwangに着くと案内板があり、先に進んだ方に鉄道公園があるので、そちらに向かう。



Lokpark Ampflwang Oberösterreichisches Eisenbahn- und Bergbaumuseum
敷地内に入るとまず、大きな建物が目に入る。
手前ではクラッシックなトラクターが集まり展示されていた。



大きな建物に入ると、その模型が中央に展示されていて、ここが石炭を積み込む施設である事がわかった。



当時の設備が残されているブース、ホッパ状で上に石炭が貯められ、下の貨車に積み込まれていたのであろう。



入口のある階は炭鉱関係の展示フロアで、坑道の断面模型や掘削機械などがあった。



坑道のシールドに各種トロッコが並べて展示されていた。



木材で囲われていた頃を再現した部分もある。



石炭を採掘するドラムカッターや自走枠の実物も展示されている。



上の階は、鉄道関連の展示フロア。



信号所にある集中制御盤があった。



こちらは、この施設関係の配電盤と思われる。



この階にもトロッコがあり、こちらは石炭輸送としての様だ。



並べられていた各種枕木。



子供向けの体験展示が充実していた。



その上の階ではホッパーの周を囲う様に大規模な鉄道模型レイアウトが製作中であった。



順番が逆になるが、この博物館にアクセスする通路は保存鉄道の引き上げ線も跨いでいて、蒸機列車編成の回送が通って行った。



車両でぎっしりの構内を蒸機機関車が走る光景は現役感があった。



その先で客車が切り離され、機関車だけ先に進んで行った。



石炭積み込み施設の建物だった博物館には展望テラスがある。



奥の方には180度分くらいある扇形機関庫が見えた。



その前にも保存車両群、周辺は緑が多いなだらかな丘陵地帯。



この建物が掛かるヤードにも大量の保存車両、行き来する為に空けている1線以外ギッシリと停められ、グーグルマップの画像では敷地内の屋外だけで170両以上あった。



博物館の入口がある方向にはトラバーサーがあり、その下は芝生になっていた。



蒸機列車に乗って来たTimelkam方向には比較的新しそうな長い建物があり、その脇が下車したAmpflwang Museum駅である。



石炭積み込み施設時代のエレベータだろうか?、
内部は一新されているが、外観は面影を変えない様に残されている。



博物館を出て扇形機関庫へ、ターンテーブルとの間に1両停められる距離があり、21線分あった。



左は2067 014、1960年製、軸配置Cの液体式ディーゼル機関車。
右は1670.09、1929年製で軸配置1ABA1出力2350kWの電気機関車、最高速度は100km/h。



1670.09の反対にも2067形ディーゼル機関車いたが向きは逆で、間の先には蒸機機関車のテンダーがあった。



1977年製2067 102と1010 013、1956年製、軸配置CCの電気機関車で最高速度130km/h。



2062 036、軸配置Bの入換用液体式ディーゼル機関車。



側面にÖGEGのロゴだけある2060形。



後正面にJWと言うロゴの六角形プレート、側面にGMと書かれた入換機。



これまで蒸機機関車は少なめに見えたが、この機関庫の中にとても数多くあった。
50 3519、1940年に造られ1958年に近代化された軸配置1Eの貨物用大型機で最高速度80km/h。



44 661、軸配置1E.の3シリンダ機。



78 618、1938年製軸配置2C2のタンク機、最高速度105km/h。



78 618のうしろ姿、テンダ部分が長い。



86 501、1942年製、軸配置1D1のタンク型機関車、最高速度80km/h。



キャブ上部が斜めで近代的な印象。



NEUE 1952年製 C形タンク機、近年の観光用を除くとオーストリアで造られた自国向けで最後に造られた機関車で1980年代まで現役だった。最高速度30km/h。



こちらのうしろ姿、石炭を積む部分が張り出している。



770.86、915年製軸配置1Bのタンク機、最高速度65km/h。



直角が多い印象でバッファの上にもヘッドライトがある。



38 1301、1935年製軸配置2CのプロセインP8形、最高速度100km/h。



93.1394、1927年製、軸配置1D1のタンク機、最高速度60km/h。



後ろ姿、サイドタンクとテンダの高さが揃っている。



93.1455、1931年製、軸配置1D1のタンク機。



暗くてわかり難いが細部に違いがある。



52.1198、1943年製、軸配置1E、最高速度80km/h、1975年までオーストリアで現役だった。



52.3517、1943年製、軸配置1E、デフレクターに隠れているが煙突はギールスエジェクターで、スノープラウが付いている。こちらも1970年台半ばまでオーストリアで現役だったとの事。



52 8134-0、同じ型式でも違いが多い。



52型のキャブ内、運転席は右側。



01 1533 1934年に造られ1964年に近代化された軸配置2C1の急行用大型機で最高速度130km/h。



説明板には1981年までDDR東ドイツ鉄道で現役だったと書かれていた。



ANNA 1908年製、軌間1106mmという狭軌のC形タンク機。



ボイラーや煙突が細い、右側キャブ前に石炭を積むのだろうか。



形式不明であるが分解された蒸機機関車の台枠。



その後ろに煙室扉、カットモデル状態になった火室部分、キャブがそれぞれ台車に載せられていた。



キャブの後ろに載っていたのは何だったのだろう。



こちらまでの路線は電化されていないが電気機関車もある。
1100.102、軸配置1CC1の電気機関車



1245.516、1938年製、軸配置BBの電気機関車。



ディゼル機関車は小型機が多かった。
V60D-1 鉱山マークにWTKと掛かれたプレートが付いていた。



2軸としては大きめなロッド式ディーゼル機関車。



入換用の小型機。



柱間に線路が敷かれトロッコ用DLと貨車が置かれていた。



扇形庫内の貨車は古典的な2軸車1両のみ。



通路は無くコンパートメントごとに乗降扉がある。



5046形DMUが修復中であった。



5081 001、1964年製、レールバスBT5081のトップナンバー。



1934年製の入換用ディーゼル機関車。



HNEの切文字が載せられた無火式蒸機機関車。



説明板には”Dampflokwerk Bauart Meiningen,nr.1”とあった。



1067.04、1963年製、軸配置Cの電気機関車、入換用で最高速度は40km/h。



1045.03、1927年製で軸配置BB出力1140kW、最高速度は60km/h。



1010 001、1955年製、軸配置CCの電気機関車で最高速度130km/h。



1110 018、1959年製、軸配置CCの電気機関車で最高速度110km/h。



2043 010、1967年製、軸配置BBの液体式ディーゼル機関車で最高速度110km/h。



正面にHの文字が入ったプレートが付けれられた3軸ロッド式のディーゼル機関車。



4101.011929年製の電車で、出力500kW、最高速度80km/h



動力台車は片側のみでこちら側の台車はモーターが無い。



屋外にもレールバス8081.21があった。



全長13.3mと短い3軸の工事用寝台車。



工場用らしい蒸機ボイラーを積んだ無蓋貨車。



VÖESTと社名が書かれたトーピードカー。



52.7102、戦時中の1943年製。



1010.09、1956年製、軸配置CCで最高速度130km/h。



1141 007、1956年製、軸配置BBで最高速度110km/h。



ブームにワイヤーが何本も通っている大型の操重車。



9766 41-4。



2062.38、1961年製、軸配置Bの液体式ディーゼル機関車。



石炭積み込み施設だった博物館の建物とストックされた車両群。



体験乗車の走行が行われていた保線車両、後ろは1046 001電気機関車。



その車内、運転席は横向き機器は簡素にまとめられ、他の座席はベンチの様だった。



Timelkamから蒸機列車を牽いて来た蒸気機関車も博物館エリアを行き来していた。



後部の窓間は木板でキャブ屋根より高く嵩上げされていた。



博物館と扇形庫の間くらいに給水設備があった。



そこに停まりサイドタンクに給水。



水を補給したあとバック。



静態の52型の脇を通る。



構内をジグザグに行き来する。



392.2530、1927年製、軸配置Dで最高速度は50km/h。



それから客車の方へ進んで行った。



急いで博物館にあるテラスに行くと、客車と連結し引き出すところに間に合った。



白煙を上げ進む。



速度が安定すると煙は見えなくなった。



朽ちた状態のストック車両群の間を進む。



真下を通り過ぎた後、逆方向が見える場所へ。



駅の方に進んでゆく。



そのまま行ったかと思ったが、下りて建物入口の跨線橋を通る時、まだ近くに停まっていた。



その傍らから朽ちてはいるが大型の蒸機機関車が見えた。



エントランスの建物で食べ物が販売されていて、ホットドックとビールを購入。



入口周辺は遊具がある公園になっていた。



園内から出て、ホームに行くと列車が出てくるところだった。



脇にあるのが石炭積み込み施設の建物で上にテラスが張り出しているのがわかる。



入線時、ホーム先の方は人が少なめだった。



こちらの駅にはAmpflwang Museumと書かれた駅名標が立っていた。



往路は荷物車だが、復路は客車が最後尾となり、後ろデッキは展望車状態。



途中駅だった側線にも客車や貨車が並んでいた。



Timelkam直前のカーブで前方を眺める。
駅の先にもう1台電気機関車が留められていた。



Timelkam Energie駅に到着。



乗客を下ろし終え前方に進むところを、朝とは逆側から撮影。



後ろには車掌が立っていた。



機回しを見るため、本線の踏切を渡りÖBB駅の方に線路脇の道に進んだ。



反対側に進む機関車。



機関車をつないだタイミングでレールジェットが本線を駆け抜けて行った。



朝と同じく、推進運転で下がってく。



保存車両のすぐ脇を進んできた。



煙が良かった。



カーブして本線と離れる。



反対側にも撮影者がいて、機関車で隠れるまで待った。



周辺の撮影者は多かったが意外にもホームには人がいなかった。



撮影する場所を考えながら、先の方に歩くと駅に停まっている列車が橋の下に見えた。



折返しは14:00発、煙を上がっているのが見えた。



花が咲いている所で、機関車1両分くらい見えると思ったが手前に低い木があった。
この日、もう1往復列車があるが、私は別の所に移動した。



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