タイ鉄道ホームページではオンライン予約が出来ないが、
旅行会社の
12go.asiaというサイトで鉄道を含む交通機関の予約が
出来る様になっていてたので、これを利用した。
この写真の画面は帰って来てから見た2016年10月15日のバンコク~チェンマイの検索で
一番下に1st Class Single Sleeperが出ているが、翌日以降はこの寝台だけ表示されなくなっていた。
2等寝台は予約ページ上は冷房の有無しか区別が無いのでB寝台の画像も残っているが、
中国製新型寝台車の営業開始が影響する可能性がありそうで、その後が気になる。
旅程を選択、言語選択に日本語もあった。
web予約できる枠があるのだろうか、
2か月前の販売開始間もない時点で「残り2席のみ」と出ていて、翌日は完売していた。
氏名、パスポート番号、座席の好み(上/下など)、性別、
予約が取れなかった場合の対応(代替予約の有無)、などを記入/選択して進むと
チケットの受け取り方法の選択画面となる。
選択肢の日本語が変だったので、英語ページの方も合わせて見ながら進んだ。
クレジットカード決済をして予約完了。
申込み完了した翌日には
バウチャーのPDFファイルがメール添付で送られてきた。
車両や座席番号まで書かれているが、この紙では乗車できない。
旅行会社のオフィスでチケットに交換。
バンコク・ファランポーン駅の向かいに立つビルの1階にあるが、
駅からだと道を2本渡らねばならず、1本は交通量が多く信号も無いので
時間に充分な余裕が必要だ。
旅行会社で一項目づつチェックした後、サインを記入したチケット。
中程のCLASS-COACH TYPEの欄に"1 ANF JR"と印字されている。
額面は予約画面の明細通り1953バーツ(約5860円)。
オンライン予約で支払ったのは予約手数料300バーツと
変更可能オプション100バーツを加えた金額で、
バーツ建てのクレジット決済なのでレートも悪くない。
チケットを受け取った後、一旦荷物を預けて散策をし、
駅に戻ったのは出発時刻の2時間前だったが、既に24系客車の姿が見られた。
ホーム端の案内板にも13列車チェンマイ行きの表示が出ていた。
優等車両が後ろの方に連結されていて寝台車が並んでいた。
最後尾の12号車が乗車する1等寝台車。
車番はบนอ.ป.102 と書かれていた。
チェンマイ到着後に撮影した通路側。
かってJR西日本で寝台特急瀬戸や下関行きのあさかぜに連結されていたオロネ25 300番台
同形の車両は、日本海1・4号として青函トンネルを渡って函館まで来ていた。
この日の13列車は荷物車を含め客車10両の編成だが途中欠番があり12号車となっていた。
号車番号は進行方向から順番の様で、
チェンマイ発では2号車となっていた。
その前は2等寝台11号車บนท.ป.201、
折妻の車掌室付でで元はスハネフ14の様である。
10号車บนท.ป.118 車掌室無しで寝台側の窓が細い
オハネ15かオハネ25 100番台。
屋根上両端にあるクーラは大型の物に交換されている様で、
屋根のカーブよりはみ出ている。
9号車は欠番で8号車はステンレス製2等寝台車
บนท.ป.1045。
その前、7号車に当たる食堂車บกบ.1030、
旧型で非冷房車だった。
食堂車の前は6号車บนท.ป.122。
車掌室無しで細窓なオハネ15かオハネ25 100番台。
10号車のบนท.ป.118と同形の客車であるが、車番など表記されている場所が違っていた。
5号車บนท.ป.206、
元はスハネフ15で微妙に折り妻な車掌室付き。
間が欠番で5号車と顔置合わせる元スハネフ15は
2号車บนท.ป.232。
あかつき・なは を想わせるスハネフ15の顔合わせ。
1号車はステンレス製2等寝台บนท.ป.1014。
บนท.ป.1014の反対側側面、折り返しとなる翌日チェンマイ発の14列車では
食堂車の隣に連結されていたステンレス製寝台車が最後尾に並び替えられていた。
บนท.ป.1014には1988TOKYU CARという銘版が付いていた。
後で調べてみると東急車輛の他、日本車両でも同形の車両を輸出していた。
乗車した13列車では8号車だったบนท.ป.1045も同じ形をしているが・・・。
こちらは1988 DAEWOO SEOUL KORIA という銘版が付いていて、
韓国の大宇製だった。
13列車の先頭は荷物車บสพ.1013。
牽引機は日立製のHID型 4504号、
1993年に登場した軸配置CCの電気式ディーゼル機関車。
編成チェックを終え、1時間前になると乗降扉に乗務員が立ち、
乗車可能な状態になっていた。
最初に見た時半開きだった最後尾の貫通扉は閉められ、
柵が掛けられと後部標識板が取り付けられていた。
出発の数分前に蒸気機関車の汽笛が聞こえた。
8月12日は王妃の誕生日で毎年、
蒸気機関車牽引の特別列車がバンコク-アユタヤ間を往復している。
その列車が帰って来たところだった。
この蒸気機関車も日本製、
異国で蒸気機関車とブルートレインの夢の競演となった。
乗車したのは1人用1等寝台。
タイで他の1等寝台車は2段ベットの2人用個室なので、
定員1名の個室寝台車はこのタイプだけである。
元A個室、シングルDXで1両に10室ある。
2000年7月函館発大阪行き 日本海4号に連結されていたオロネ25 300番台のA個室。
雰囲気は違うが基本は変わっていない。
入口側から見た個室内。
壁は、通路等と同じ様なクリーム色の光沢がある板に変更されていた。
窓側から見た個室内。
座席はビニール的な撥水製がありそうな茶色いシート地になっていた。
現地の好みも影響しているだろうが、
カビや虫の発生など高温多湿な気候に合わせた対応だろう。
窓側のベット上から見た個室内。
床面も絨毯ではなくなった。
通路側ベット上から見た個室内。
”NO SMOKING”という表示が出ているが。
アルコール禁止の表示は無く、コンパートメント内は黙認という事だろうか?
前後方向にある扉は隣のコンパートメントとつながっていて、
両側の鍵を外して開けるとコネクティングルームになる。
その隣には鏡とコンセント、
そして折り畳み式の洗面台がある。
洗面台は片側の蝶番が壊れていた。
その隣の張り出しは、かってTVモニターが付いていたが、
ステンレス板で覆われ塞がれていた。
蝶番が壊れていたが、普通に水は出て排水も問題なかった。
コンセントは日本式のままであるが、電気は来ていて充電が出来た。
窓際には奥行きがある折畳みテーブルがある。
テーブルを出したところ。
そのすぐ上の低めな位置に蛍光灯が付いているが、
点灯させる事は出来なかった。
窓下には灰皿がある。
いづれの設備もJRのシングルデラックス時代からあるもので、
現在はタイも列車内禁煙で個室内にも表示がある。
1人用個室なので背もたれは、窓側の1席分だけあり、
跳ね上げ可能な肘掛けが両側に付いている。
出入り口の扉上、通路上にあたる空間に荷物置き場がある。
かってはカーテンが掛かっていた様でレールのパイプだけ残っていた。
乗車時はマットレスと枕が収納されていた。
部屋の鍵は、単純な物だけになっているが、
電子ロックを解除するためのハンドルと
その説明書きの日本語シールは残されていた。
出発して間もなく検札があり、
その後で寝台のセットに来た。
特殊な機構がある訳でもないので
作業としてはマットレスを敷いてベットメイキングをする
程度であるが車掌が行いに回ってくる。
ベッドメイクされた後の状態。
窓側から見た寝台状態。
上に掛けるタオルはビニールパックされた物が置かれていた。
反対側の面はプリントされていて、
下の方に、持ち帰られない為の注意書きがあった。
JR西日本の文字が残る背もたれ横にあるスイッチパネル。
使えたのは天井と冷房スイッチくらい。
冷房は効きすぎていたので止めてちょうどよかった。
ベッドの起伏スイッチは何も変化しないが操作するとモーター音が聞こえた。
ランプ形の照明があった場所には、
寝台の読書灯が付いていたが、点灯しなかった。
点いてもあまり役立たなそうに思える高い位置にある。
寝台で横になった時の目線から広角レンズで撮影。
使われていないが通路にはカードキーのリーダーが残っている。
通路はJRそのままのの雰囲気。
仕切扉の自動/手動切替スイッチも漢字表記のままだった。
基本は開放だったがガラス製仕切扉も付いていた。
乗降扉は折戸でガラスには「自動ドア」という文字も残っている。
気にして見回したが、元の車番がわかる物は見つからなかった。
反対側の車端には化粧室がある。
ほぼ全て交換されているが、
通路側の化粧室のレイアウトは依然と同じ。
トイレットペーパの横にホース付きのお尻用シャワーがある。
その向かい側は元シャワー室だったが、
こちらもトイレと洗面台があった。
元々シャワー室と更衣室があった広い空間で、
内開きの扉の向こうにはシャワーがあった。
スイッチに温度調整も付いている感じだったが、
やはり水しか出なかった。
洗面台の脇に服は置けるが、
カーテンも無く床はトイレと同じ一面で、
使うの、なかなか難しい。
隣の11号車、2等寝台。
旧JRのB寝台車は編成中5両連結されていたが、
この1両だけ新製時3段ベットだった車両で、
昇降式だった名残で上段の縁にガード板が付いている。
下段寝台、座席や背もたれは撥水性がある生地に替えられ、
角張った印象になり、幅広くなった様に見える。
寝台の窓側からの眺め。
通路の窓下には折畳み椅子があり
通路上にあたる部分に荷物置き場がある。
通路側のテーブルは内側に折り畳む物になっていた。
10号車は読書灯や通路側の折り畳みテーブルがオリジナルの物だった。
窓際のテーブル下に電源コンセントが新たに設けられている。
11号車以外の4両は上段が新製時から固定式だった車両で
寝台側の窓の高さが低く細長い。
2号車は元Bコンパートだった様で、仕切と扉が付いていた。
スハネフ同士の連結部分。
テールマークがあった部分は埋められていた。
何も物が置かれてなく、使われていなそうな車掌室。
外から見てシーツ類が詰め込まれた車掌室もあった。
2等寝台の化粧室。
トイレ、洗面台、床板など多くの物が換えられているが雰囲気は残っている。
東急車輛の銘版が付いていたステンレス製寝台車の車内。
日本のA寝台と構造が同じプルマンタイプの寝台であるが、
ベットの幅が狭く、広くなった通路に
梯子兼荷物棚が千鳥状に配置されている。
8号車の韓国・大宇製のステンレス寝台車もほぼ同じ内装。
冷房車であるが天井に扇風機が付いていて、
窓の上部が開けられる様になっている。
寝台がセットされた状態。
通路が広くカーテンが閉められた時の圧迫感は軽減されたが
下段の荷物は通路に置かれた状態とおなじなので心配に思える。
食堂車、出発時刻前で、カウンタ上にはシートサービス用にラップされた
付け合わせの皿が並び重なっていた。
通路を挟み両側に4人用テーブルが並んでいる。
窓とテーブルのピッチは合っていなかった。
窓より上の壁に、森林の壁紙が貼られていた。
座席はジャンプシート。
非冷房車なので窓が開き、扇風機が並んでいる。
夜9時近くなってから夕食を食べに食堂車へ行った。
カウンタの上が看板になっていて営業時間は5:00~22:00と書かれていた。
屋台店の様でいい感じだが、寝台車と同じ列車とは思えない程ひどく揺れていた。
メニューは、出発頃に係員が注文を取りに回っていたルームサービス(シートサービス)と
同じ物で、料金も変わらない。
尚、列車内の飲酒は禁止されていて、食堂車にもアルコール類は用意されていない。
「F」のThai Spicy "Rot Fai Luak Jim"210バーツ(約630円)を注文。
奥にあるタレが非常に辛かった。
翌朝の個室からの眺め。
窓ガラスの真ん中にタイ鉄道SRTのマークが入っていた。
個室は冷房を切っていたが、通路は寒い程に効いていて、
早朝は通路の窓が曇っていた。
カーブで見えた前方の車両。
基本的には窓ガラスはきれいで写真を撮りやすい。
7:04NAKHON LAMPANG駅停車。
ホームに本格的なミニチュアがあった。
寺院のミニチュアか。
タンク貨車が並んでいて、
奥には信号所があった。
ほぼ1/1スケールで馬車の置物もあった。
短い線路と手押しトロッコがディスプレイされていた所もあった。
駅の端には重連用らしい短いディーゼル機関車が止まっていた。
昨晩は食堂車を利用したので、朝食はルームサービスにした。
鶏のお粥、小さな容器に入ったオレンジジュース付きで110バーツ(葯330円)。
8:28 KHUN TAN駅停車。
明るい雰囲気で、周りにゲストハウスらしい建物があって
今度降りてみたいと思った。
9:02 LAMPHUN駅停車。
すれ違いの貨物列車を牽引していたのは
中国製の新型ディーゼル機関車だった。
タンク貨車には肥料の広告ラッピングが施されていた。
車掌車代わりだろうか、最後尾に3等客車が連結されていた。
9:26 個室の窓から先に出発した1列車の客車が見えて、
終点のチェンマイに到着。
1列車に連結されていた12系座席車と24系寝台車のツーショット。
チェンマイ駅はホームの中央部が庭の様になっていた。
寺院のミニチュアもあった。
遅れは想定されていて、チェンマイ駅には到着予定時刻を示す表示板があったが、
実際には表示より更に25分程遅れて到着した。
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折り返しのチェンマイ発バンコク行き14列車は、2列車より1時間先に出発するので、
発車するところを撮影できた。
折り返しの上り列車も同じ牽引機、日立製のHID型 4504号
反対側には障害物があったので仕方ないが、
直線とアウトカーブなので、列車が近付くとブルートレーン客車は見えなかった。
後ろ2両のステンレス製寝台車と比べると断面が大きな事がわかる。
復路、2列車でバンコクに到着した時、先に出発した14列車が
隣の1/1ホームに停まっていて、1/2ホームのVIP展望車と
チェンマイからの夜行SE2本と並んでいた。
バンコクで宿泊したホテルの最寄りだったLAKSI駅で
乗車した翌々日の13列車を見送る。
牽引機は4539号、アメリカGE製のGEA型だった。
ホームの明かりに照らされる寝台車。
ブルートレインらしい車内の様子を撮影できないかと期待していたが、
乗客が少な目だった。
欧米人の乗客も多く見かける。
周りが迷惑かもしれないが
遅い時間まで大人数で談笑できるB寝台タイプの方が好まれそう。
ちょうど上りの急行も到着して被られたので、
あとは後姿しか見られなかった。
その次の朝はホテル前の線路端でバンコク行きの14列車を撮影。
アメリカGE製のGEA型4541号、昨晩の4539号と違って旧塗装だった。
荷物室が設けられたオハネフ25 300番台が連結されていた。
車掌は寝具の回収に回っているのだろうか、
定刻だとバンコクに到着している時刻を過ぎていた。
機関車-荷物車-オロネ-スハネフ-オハネ-食堂車
-スハネフ-オハネ-オハネ-オハネフ-ステンレス寝台車という編成、
この時も後ろからディーゼル特急が迫っていて危うく被られるところだった。
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SE13列車の編成を見ている時、遠くのホームに気になる客車が見えた。
日本で走っていた車両からの改造車でVIP用の車両と思われる。
駅構内案内図を見るとドーム屋根に掛かるホームは3~10番線だが、
両端の先に進んだところに1・2番線と11・12番線があり、
その1・2番線より向こう1/2 1/1番線という表示があった。
บอฟ.ป.241横長の窓から種車は瀬戸/あさかぜのロビーカー
スハ25 300番台ではと思われる。
บอฟ.ป.231 スハフ12からの改造だろう。
オハネ24がベースだろうか บอฟ.ป.221。
บอฟ.ป.311 屋根は一見寝台車風だが12系からの改造車の様である。
反対側の妻面には梯子が設けられていた。
บอฟ.ป.331 折妻の窓が埋められているが
こちらもスハフ12からの改造であろう。
บอฟ.ป.341 大窓が並んでいて、
妻面がパノラマミックウインドウになっている。
บอฟ.ป.321 扉脇に押しボタンスイッチが付いている。
反対側の扉は埋められていて、みんな違っていた。
341と321の間に連結されていたบชล่.506
旧型の車両で丸屋根で手動ドアになっている。
บอฟ.ป.2 ホームのエンド側には旧来の展望車2両が連なっていた。
一番駅入口側にあったบอฟ.ป.1、
上にライトがあり、デッキの柵も後ろのบอฟ.ป.2と違っている。