この旅ではユーレールセレクトパスを使用、
ドイツ、デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの4か国の5日間用2名で91,000円。
長時間乗車なので念の為、オスロ中央駅で予約を取ったが、
費用がかからず、KOMFORT席の予約券を発行してくれた。
7:30過ぎに列車が入線。
ベルゲン急行にはSignaturの電車編成と客車編成があるらしいが、
この列車はEl 18形電気機関車が牽引する客車編成。
客車は7両で3号車が抜けていて、いちばん後ろが8号車で型式はB7-6形。
後端は通路部分が頑丈そうな折戸で塞がれている。
乗降扉の窓下に犬猫のイラストが入っていて、
ペット可の車両の様だ。
車内は回転リクライニングシート2+2配列。
背もたれの後ろ側はプラスチック地。
座席背面にはアーム式の折り畳みテーブルと
T形で跳ね上げられるフットレストが付いている。
座席は2席間の中央部で支持されていて、その前後面に
電源コンセントが2カ所づつ設けられている。
向かい合わせにした時の為に、窓下の壁に大き目なテーブルが畳まれている。
シートバックのテーブルがあるので問題ないが、
向かい合わせでないと窓際のテーブルはセットできない。
客車の片側1/3くらいの所に機器スペースがあり、その片面には
ゴミ箱や緊急脱出用道具がある。
ノルウェー国内の列車には1等席は無いが、
座席指定込の追加料金で乗れるKONFORTという席があり、
この列車では機関車の次に連結されていた1号車がKOMFORT車両。
車番はNSB A7 24721。
客室入口には緊急時用の客車のレイアウト図がある。
その表題では"Type A7"と形式で表わされていた。
客室入口の仕切扉には NSB KOMFROT の文字が入っている。
扉の内外両方に荷物スペースがあった。
座席は他の2等と同じリクライニングシート2+2配列で、
シートピッチが広く座席前に大きなテーブルがある。
向かい合わせでないところにも固定テーブルがあり、
それは手前側の片方だけ折畳み部を拡げられる。
その代り座席の方向転換ができないのは欠点で、
終始後ろ向きとなる席に当たってしまったので、
景色の良かった区間では空いている普通席に移動した。
荷棚の下面に読書灯が設けられ、そばにボタンスイッチがある。
KONFORTでは座席で飲食物をオーダーする事も出来る様で、
メニューが置かれていた。
車体中程にある機器室のとなりにコーヒーマシーンがあり、
KONFORTの乗客は無料で利用できる。
その隣、窓一つ分は座席が無く、スタンドテーブルがあるフリースペースになっていた。
コーヒーマシーンと反対側はテーブルを挟んで対面に立つことが出来る。
客室の両端上部にあるLED表示器
時刻や車内外の温度、停車駅の他
標高が表示されるのが特徴的。
トイレは各車の両端に1カ所づつあり、
手洗い台も同じ個室内にある。
デッキと貫通路。
貫通扉は無くサイドはパネルでカバーされている。
渡り板は3段に分かれ、
2段目は摺動部側に角度が付いてホームベース状になっている。
上面もカバーされていて、幌は隅の隙間から少し見えるだけ。
車端の斜め部分にLED照明が付いている。
乗降扉はプラグタイプで押しボタン操作で開き。
内側に2段、外側に1段ステップがある。
隣の2号車は扉に表示がある通り
バリアフリー対応でファミリースペースも備えたFAMILE。
車番はNSB BC7-1 27041。
Type BC7の緊急時脱出用の客車レイアウト図。
1号車寄りとなる前側には子供用のプレールームがあり、
片通路になっていて、補助椅子が用意されている。
角部が無く、クッション材が張られたPlay room。
窓上部分にトンネルがあり、上に登る梯子も付いている。
その先にはベビーカーを停められるスペースがある客席があり、
Play roomの壁も透明になっていて、中の様子が見られる。
反対側には車椅子を停められるスペースがあり、
折畳みテーブルやPC用電源、読書灯も用意されている。
その後ろ側の化粧室は広く、バリアフリー対応となっている。
壁には森の中にいるように樹が描かれている。
3両が4号車になっていて普通の2等車で
NSB B7-6形。
4両目、業務用扉が2カ所あり変わった窓並びなのは食堂車 NSB MENY。
車番はNSB FR7-3 21772。
前側はテーブル席、背もたれの低いソファー的な座席で、詰めれば3人座る事が出来そう。
古い客車のダブルルーフの様な感じがする車内照明だった。
中央寄りの片側は、L字状のソファー席になっている。
ノルウェー風豆スープErtesuppe 115Nok(約2,000円)と
Pannekake20Nok(約350円)をテーブル席で食べた。
街中でもハンバーガーの普通のセットが2000円するなど物価が非常に高い。
食堂車には窓の上に小窓が付いている。
窓並びが、なんとなく顔に見える。
車体中央辺りになる、奥にはカウンタテーブル席がある。
カウンタ席はテーブルが高く、反対側が業務用スペースで壁になっていいるので
こちらの方が上段小窓が必要そうに思えるが、窓自体少なめ。
その先は調理販売用のカウンタでカフェテリア風になっている。
更に後ろの方に行くと冷蔵品の販売棚があり、一般車両が連結されている後方からの
利用客の流れをメインに考えられているレイアウトになっていた。
後部は販売用カウンタとは反対側が業務用スペースになっていて、
通路側は飲食できるテーブルを備えた硬い材質の席がある。
列車は雄大な自然の中を大きく蛇行しながら快走してゆく。
宗谷本線の名寄から先を北上していく様な感じだった。
北海道の列車も窓がきれいだったら・・・と思う。
車窓からは、細長い湖がつながって川のようになったフィヨルドがみられる。
Ålで逆方向のベルゲン発オスロ行き62列車と行き違いになる。
向うも同じ客車編成で、機関車の塗色だけ違っていた。
標高と緯度を上げて進んで行き沿線は雪景色になってゆく。
最高地点にある駅フィンセは標高1222m、
始発のオスロは標高4mと表示されていた。
ホテルが併設されているFinse駅。
建物を結ぶ通路の様な部分に古い客車が使われていた。
ミュルダールの手前、右側の車窓から、
これから乗り換えるフロム鉄道の線路が見えた。
定刻にMyrdal駅到着、
Finseから下って標高は866mでホームや線路には雪が無い。