九廣鉄道の出発は紅磡駅
インターネットで予約・決済し、
カウンタにその時プリントした紙を持って行きチケットを受け取る。
料金はこの列車標準の1等座でHK$145(約2,200円)。
切符の日付や列車・座席番号などは
別のシールに印刷され貼り付けられている。
切符の裏面には、手続き時間や荷物についての説明書きがあった。
切符に書いている通り45分前から始まった
出境手続きを終えると出発ロビーに入る。
免税の売店もあり地方空港の様な感じだ。
10分前になると、ホームに降りるエスカレータに進める。
下がってゆくとステンレスの2階建て客車が見えた。
牽引するのはスイスのRe460形と同形の電気機関車。
最高速度はスイス国鉄の200km/hより抑えられ160km/h。
MRTの線路と隣り合っている。
いちばん後ろにも同じ電気機関車が連結されプッシュプル編成になっていた。
客車は近畿車輛製の2階建てステンレス車。
九廣直通列車は香港MTRと中国GSRC広深鉄路との共同運行で
1日12往復中3往復がこのKtt車両で1編成で足りる運用になっている。
この列車では標準的な1等座の2階客室、2+2配列。
座席の方向は固定され変則配置。
向かい合わせ部分は折畳みで拡がる固定テーブルがある。
リクライニング機構は無いが、背もたれは初めから大きな傾斜がつけられている。
荷棚下にある読書灯、
これらを点灯させるスイッチの他、乗務員を呼ぶボタンも付いている。
座席番号は連番でこの車両の2階客室は1番が1人掛けで1,3、4,7,8,11・・が窓側。
この列車は空いていたが最初から2階の前向き席に座っている人が多く、
インターネット予約では人数に相応した最適な座席から順番に割り当てられる様に感じる。
折畳みテーブルは単純な蝶番式で、書類押さえ用金具付。
収納時は磁石で止められる。
背中合わせになっている間の床に消火器ボックスが備えられていた。
客室端の壁には液晶モニターと
車内閲覧用の雑誌置き場、
階段出入口がの上には案内用のKED表示器ある。
1階席も同じく2+2配列。
2階席と比べると天井が幅広く感じ、窓の位置が高い。
案内用のLED表示器は通路の脇、液晶モニタの上にある。
階段前には1人掛け席もある。
階段の2階側から見たデッキフロア。
車内サービス用のギャレーがある。
上下の階段の間がおおよそ車両の中心線の様である。
台車上にあたるデッキレベルの所に大型の荷物スペースがある。
トイレは洋式で、その奥の壁に
おむつ交換台が折り畳まれている。
手洗い台や鏡、屑物入れなどがコーナーにまとめられてある。
派手な感じがするデッキ、客室の方向に仕切扉があり、
荷物スペースは仕切扉より客室側にある。
出発してしばらくするとペットボトルの水が配られた。
ラベルには小さめに、この列車が描かれている。
飛行機的な防水ゴミ袋と飲食物とKTTグッツの下敷き。
グッツ類は2割引きの特別価格が表示されていた。
客室乗務員が飲物(有料)のオーダーをとりに回っている時、
まだ朝食を食べていなかったので鳳爪排骨飯HK$55(約840円)を頼んだ。
この時間帯で食事をする人は滅多にいないのか乗務員が驚いた感じもしたが、
問題なく出してくれた。
緑の多い中に超高層マンションがかたまっている香港の郊外。
窓もきれいにされていた。
境界近くの機関区。
距離的には中国内の方が倍くらいありそうだが、
常平まで乗車した時間の半分が香港内だった。
紅磡出発し40分後に深圳駅を通過。
かっての主力DF11型ディーゼル機関車の姿があった。
すれ違う列車で一番多く見かけたのは和諧の文字が入った
HXD3C型電気機関車。
すれ違いの動車組はCRH1だけだった。多くは広州と深圳を結んでいる。
留置されていた動車組の元祖、DJJ1藍前、
その脇で三脚を立て構えている人がいた。
藍前号は中国製高速車両として広州-深圳間に登場したのは2001年、
乗車している九廣通Kttの営業開始より3年後である。