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2011-10 中国

China Railway Highspeed
CRH2E
 和諧号

 北京南発 − 南京行き

D349次 北京南21:17発 − 南京6:28着


天津駅で購入した切符、カードサイズで自動改札機対応の磁気券。
料金は軟臥(1等寝台)下段で551元(約6,700円)


外観はJR東日本E2型ベースで先頭車は座席車になっているので、
ボンネット部に中国独自と謳うためのヘッドライトを付けた全座席型のCRH2Bと見た目が同じ。


座席車2両、軟臥(4人用個室寝台)車13両、食堂車1両の16両編成。
一気に全国に出回ったCRHシリーズを日本のエル特急と考えると、
軟臥を2等座扱いにして昼行列車にも使われるこの電車は583系みたいな存在。


乗車する6分前に出る上海行きはボンバルディアタイプのCRH1E。
こちらはベースの車両が変わり、全座席型CRH1とは外観が大きく異なっている。


奥にCRH380ALが停まっていた。


両端の運転台付き車両は座席車で3+2配列。
寝台と比べ料金が割安で混んでいた。


寝台車は片側1扉で横幅狭めな窓が広めのピッチで並ぶ。
13両が軟臥寝台車だが、各車端の1室くらいしか乗客がいない様子。


幅が広い寝台車の通路。壁の構造を変えたく無かったのだろうか、
窓の位置がとても低く、窓の高さに手摺が付いていて、窓間の壁に折畳み椅子がある。


コンパートメント入り口にある寝台番号表示は電光式で、
昼行列車時は、座席番号表示に切り換えられる様になっている。
切符は基本的に番号順に発売され、他2人と相室になったが、
この車両は乗客3人だけ。


在来線の軟臥と同じく2段ベット向かい合わせで、
窓際に大テーブルがあり、上にポットに入ったお湯が用意されている。


昼行列車の座席としてそのまま利用される下段は厚手の背もたれが付いていて
寝台/座席の転換機構は無い。
背もたれ下に腕が入り幅は確保されるので寝台としては大きな問題は無いが、
座高の高い人は頭がつかえそうだし、頭の高さにクッションが無いので座席利用は辛そう。


在来線の寝台車は通路上の空間を荷物置き場としているが、
天井が低いので荷物置き場は下段ベットの下のみ。


上段寝台は固定式で背もたれクッションも無いのでスッキリしているが天井がとても低い。


転落防止柵は固定式で窓側の方に読書灯が用意されている。
下段は大テーブルを利用できるが、上段は荷物置き場も無くなったので
小物が置ける小テーブルかポケットが欲しい。
使われない時など列車の揺れでカタカタ音がしない様に
ハンガーはスポンジを包んだ布で覆われているのは良い。


液晶モニターは個人用としては大サイズだが、
自分の足元までの距離から見るには辛い。
番組画面の下には現在速度などの文字情報が流れる。


入り口の扉脇にある、折畳みステップ。
上段に登る梯子は無く、このステップと下段ベットの隅を利用して上がらなければならない。


ビデオ・オーディオのチャンネル、ボリュームのスイッチは読書灯と一体になっていて
窓寄りの仕切壁に付いている。


テーブルの下に各種形状に対応した電源コンセントが用意されているが、
1組づつしか無い。


隣のCRH1Eの軟臥も同じ感じだった。
CRH1Eには料金が更に倍で高級軟臥という2人部屋もある。


デッキとの仕切扉上のLED表示器にも速度が時々表示される。


デッキと反対側の車端には洗面台などがある。


突き当たりにあるのは給湯器。
冷水は出ないが、紙コップも用意されている。

2つ洗面台が並び鏡は大きな1枚物で
他のCRH2と同じタイプだが間の仕切やカーテンが無い。


トイレは洗面台の隣と向かいに分れて2ヶ所、
洋式としゃがみ式で図により入り口に表示されている。


洋式のトイレ、狭い個室だがオムツ交換台が装備されている。


オムツ交換台を出したところ。


コーナーに小さな手洗い台がある。
トイレットペーパと並んで便座カバーが用意されている。


中国型しゃがみ式のトイレ。
便座カバー入れやオムツ交換台は無いが、
洋式と同じレイアウトで縦長の鏡がある。


8号車の食堂車、CRH2Bと同じレイアウトだが、内装が大きく変わり落ち着いた雰囲気になっている。
混雑期は座席として販売することも考え、窓上に座席番号が付けられている。


カウンター寄りにはスタンドテーブルがあるが、
床に販売物の箱やイヤホンが入った袋が置かれていて使えない状況だった。


一通り仕事が終わると、乗務員が集ってきた。


食堂車で調理は出来ず、丸ごと電子レンジで暖められる弁当が販売されている。
メインが豚の角煮の弁当30元(約360円)、牛肉の生姜焼き弁当40元(約480円)の2種類あり、
他にカップスープは5元(約60円)、缶ビールは3元(約40円)、冷やされていたビールは2本だけだった。


それでも、食堂車で食事が出来るのは良い。
付け合せの筍の和え物は辛味があり、
大量にあるご飯が進み、ビールとも合った。


翌朝、長江を渡るとすぐ南京、
定刻よりも6分も早着だった。


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