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'10-4ハルツ地方&デンマーク

 HSB Harzer SchmalspurBahnen
Selketalbahn

ユネスコ世界遺産にも登録されている
ハルツ地方の古都クヴェトリンブルクQuedlinburg。


クヴェトリンブルク駅にはHEXとHSBゼルケタール線が乗り入れ接続している。


バック運転で終点クヴェトリンブルク駅に進入。


マレー式の99 5906が牽引してきた。


2軸ずつに分かれてシリンダがある。


色ガラスが入りクラシカルなホーム地下階段の覆い。


機回しと給水が行なわれ正向きでクヴェトリンブルグを出発。


乗り継ぎに配慮されているのかHEXのディーゼルカーと同時発車となる事が多い。


機関車の後ろは2軸の荷物車。


HEXは軌間1435mm、HSBは軌間1000mm。


ゲルンローデとの往復など、DMUの単行で運転されている列車も多い。


乗降扉は片側あたり1箇所だけ。


車体幅が小さく、押しボタン式の扉が開くとステップが出てくる。


ディーゼルも同時に出て行った。


ブロッケン線で主力のE型機99 7200番台が牽引して来る事もある。


折り返しのクヴェドリンブルク始発は前向き運転、
短い編成で力を持て余し気味だろうと思ったが良い煙。


クヴェドリンブルクを出て2km程は、線路が標準軌のHEXと平行している。


Walpurgisfahrt Zug
Quedlinburg17:35発-Stiege20:25着23:30発-Quedlinburg1:15着


4月30日の夕方、いつもより人が集まっている3番ホームに
ハルツローデからの蒸機列車が到着。


客車のオープンデッキに妙な人影があった。


99-7238は機まわしと給水、
階段近くには飲食物のテープルがでていた。


ヴァルキプス列車を予約したメールのプリントを見せたら
魔女・悪魔の飲み物のイメージなのか赤い液体を戴いた。
白いものが塗られたオープンサンドは有料で食べても具が何かよくわからなかった。


機関車の横に魔女の変装をした2人が立ち撮影タイム。
クヴェトリンブルク駅発17:30発ハルツゲローデ行きの定期列車の筈だがなかなか発車しなく、
編成が長めだったので、この列車がヴァルキプス列車になるのかと思った。


5つの動輪を持つ、戦後の東ドイツ時代に造られたタンク機。


魔女たちにも赤い汁が振舞われる。
ヴァルキプス列車の乗客と思われる人達も集まって来たが、
客車には乗る様子が無い。


17:36もう1本の列車が機回し線側に入ってきた。


機関車の前側が装飾されていて、こちらがヴァルキプス列車だとわかった。


定期列車が出て行った後、
機関車が付け替えられ魔女に変装した2人が前に乗り込んだ。


出発予定時間から10分過ぎた頃、
一度本線に引き上げて、後ろ向きに入線。
クヴェトリンブルクからの乗客は前側の客車に集められた。


出発後、企画代表の挨拶とスケジュール説明がある。
ドイツ語は全くわからないので、後で帰りの出発時間と集合場所が列車である事を確認。
終わると、早速飲み物の販売がまわってきた。
沢山のビールを入れた籠がすぐ無くなり、荷物車へ補充に往復する勢いがあったが、
この先の行程が長いので私は我慢。


野原に寝そべって撮影している女性(写真中央)、
ヴァルキプス列車を追いかけて撮影している様でこの後も何箇所かで見掛けた。
景色が美しい沿線で撮影する人達を見て、少し羨ましさを感じた。


18時過ぎ、ゲルンローデGernrodeに停車、
セルケタール線を走る車両の機関庫などがある駅で、
当初の案内ではヴァルキプス列車はこの駅発着となっていたが、
出発の10日位まえになってクヴェトリンブルク始発に
変わっている事に気付いて申し込みを入れた。
ここからの乗客は後ろの客車に乗車。


ゲルンローデを出て間もなく、駅でも無いところに停車。
スタッフからの”フォトストップ”という言葉が聞き取れた。


車内の雰囲気はビール列車の様でだったが、ほとんどの参加者が下車、
意外と1眼デジを構える人も多い。
列車は一度下がって皆それぞれの場所にスタンバイしたところで煙を上げ発車。




勢い良く通り過ぎる。




そして最初に停まった位置まで戻って来て乗客を乗せる。


牽引機はHSBで1両だけの軸配置1C1タンク機 99 6001。
動輪が5つある99 222や7200番台と同じ直径1mの動輪を持ち、
2軸分切り詰めた様な感じの1939年製で、
効率的にまとめられた近代的なデザイン。


15分くらい走ったところで再びフォトストップ、
参加者は起伏が多い丘に散らばる。


かなり奥の方まで戻ってくれた。






右側に乗った魔女は箒を振り、左側の魔女はマニ車のように回す木の楽器でカラカラと音をたてる。




撮影後、列車がバックしてきて乗り込む。


カーブで前方を見ると動いている箒が見える。
魔女の格好をした2人は機関車の前にずっと乗っていた。


19:00前にメクデスプルングMagdesprungに停車しアイスフェルダー タールミューレ
Eisfelder Talmuhle始発クヴェトリンブルク行き8954列車と交換。
動輪が5つある99 7240牽引の客車2両+荷物車の編成。


カーブにある駅で交換列車が発車するシーンも見られた。


メクデスプルングを出て約15分、アレクシスバートAlexisbad駅の手前で3度目のフォトストップ。


いいタイミングで自動車が併走。


近くにホテルらしい大きな建物がありギャラリーが多かった。


3回目で暗くなってきているので乗ったままで列車から楽しむ参加者も多い。


黒衣装で扮装した魔女はツアー参加者。




低い駅のホームにあわせたステップがあるので、どこでも乗降ができる。


趣深い駅舎のアレクシスバート駅、
路線距離では出発地クヴェトリンブルクと目的地シュティーゲの中間くらいだが、
ここからら乗車する参加者もいる。


アレクシスバートでは給水作業があり十数分停車。


ここから分岐しているハルツゲローデHarzgerode始発の8966列車と交換、
始発のクヴェトリンブルク駅で先行した列車の折り返しで、99 7238が牽引する編成。


機関車の前で記念撮影していると、
魔女が頭を箒で撫で、周囲に笑いが起こる。


給水完了!


アレクシスバート駅の隅にあった
無蓋貨車に動力と運転室を付けた様な保線車両。


アレクシスバートを発車し参加者全員が揃ったところで集金があり、
ヴァルプルギス祭会場の入場券になる紙製のバンドが配られた。
ツアー料金は祭会場の入場料込みで1人21.5EUR(約2,700円)


アレクシスバートを出てからは対向列車との行き違いやフォトストップも無く、
徐々に暗くなってゆく森を快走。


20:25、シュティーゲStiegeに到着。列車は大勢の人々に出迎えられていた。


列車の横で赤マント姿の音楽隊による演奏が始まった。


音楽隊が行進を始めると、皆がその後に続いたので、それに付いて歩く。


音楽隊の先導で1km程歩くと大きな池があった。


このウンターラー タイヒUnterer Teichという池の畔がおまつり会場、
日が暮れた後の空が美しかった。


音楽隊ももちろん悪魔や魔女の扮装。


見物客も角や鼻を付けている人が多く、
本格的に変装している人も少なくない。


会場は飲食屋台が数店あり、各店個性があってどの店も大賑わい。
並んでいる時に日本ひいきだという女性に話し掛けられたが、
この街で日本人を見たのは初めてと言っていた。


22時過ぎ、薪に火が付けられ儀式が始まる。
ヴァルプルギスの夜は
冬を象徴する魔女や悪魔が4月30日の夜に集って酒宴を開いて消えてゆくという伝説。


松明を灯した魔女たちが上陸。


大勢の人で、みんな背が高く、あまり良く見えない。




箒を振りかざし魔女が踊る。

共通点は湖畔の松明くらいだが、
セレモニーは阿寒湖のまつり と似ている雰囲気があった。


セレモニーが終わり焚き火が燃え尽きる頃、
花火の打ち上げが始まった。


花火の閃光で対岸の建物が浮かび上がる。


15分間と日本人から見ると短めだけれど、濃密な花火だった。


帰りは駅まで各自でもどる事になっていて、記憶で来た道を戻る。
駅周辺は真っ暗で、懐中電灯を持っていって助かった。


機関車のバック側は無装飾。


到着時とは違い、見送りの人の姿は無く静寂な空気。


本格的に変装した乗客が帰ってきた。


絵本の一シーンの様。


荷物車に積み込まれた飲み物はだいぶ捌けた様子。


早い時間に参加者が揃い23:30、定刻でシュティーゲを出発。


帰りは下車駅以外ノンストップの快速運転。
デッキに立つと外は真っ暗で風が冷たい。


いちばん前のデッキに行くと、
”鬼瓦”みたいな顔が描かれたWALPURGISFAHRTのプレートが目の前にある。
魔女というより”変なおじさん”だった魔女はもういない。


1:15 クヴェトリンブルクに帰着、
近所だろうか、多くの人達は階段とは反対側のホームの先へ歩いていった。


せっかくなので機回しを見てゆく。
始発駅で周囲に建物が建っているが夜は闇に包まれていた。


動輪を照らす灯火。


普段なら完全に終電後のAM1時過ぎ、けれども駅前にタクシーが停まっていたので
旧市街の宿まで楽に帰られた。


Halberstadtに掲示されていたHEXの臨時列車Sonderzugeの時刻表、
この地域ではターレThaleのフェスティバルが盛大らしく、
5月1日のAM、ターレ1:20発、2:00発magdeburg行き、3:00発Aschersleben行き
とういう列車が設定されていた。

ブロッケン山の麓Stiegeで行なわれる催しも有名で
こちらはヴェルニゲローデ発着でヴァルプルギス団体列車の設定があった。


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