1時間程で南票に着き、線路と平行な道路を低速で走り、
鉄製の門が開いていたところに入り車を停める。
近くに明かりが消えたビルが見えるが真っ暗な空き地の様な場所だが、
崩れかけた階段で土手を上がると線路があり、
暗闇の奥に蒸気機関車(SY1478)が見えた。
現在ここの専用線は3台の上遊型SLと2台の北京型DLが動いているとの事だった。
宿は周囲に何も無い所に建っている様で、
部屋の外は真っ暗で物音も聞こえなかったが、
0時前と4時過ぎに力強いドラフト音が聞こえ目が覚める。
窓を開けて見ても真っ暗でライトくらいしか見えなかったが
時折空転もしていて響き渡る音は迫力があった。
起床時間の朝5時過ぎ、客車列車が走っていくのが見えたが
ドラフト音は無くディーゼル機関車牽引だった。
黄甲発の列車が上り勾配となる紅石磖-富龍山間で撮影場所探し、
5:59 車を降りると三家子発の客車列車が北京型3248牽引で来た。
6:50霧雨状態だったのが直前に雨足が強くなったところで
黄甲発三家子行きの客車列車が通過。
ちょうど運転手の張さんも車から降りて来て、傘を持っていてくれた。
紅石磖-富龍山間で撮影後、自動車で三家子方面に移動。
大寗鋪の駅で停まっているところで追いついた。
列車を降りた乗客がコンクリート橋を渡っている。
7:05
大寗鋪発車。
7:12終点駅の三家子着
、機関車はSY0754。
客車と切り離され黄甲側に回り込んだところで凄まじいブローオフ、
平行している道路を走る自動車は通るのを躊躇して手前で停車していた。
機回しと思ったが機関車は別線の貨車の方へ進み入換作業、
更に、そのまま貨車を牽引して構内を出る。
三家子を出発した貨物列車は隣の
石場止まりで、こちらでも入換作業。
入換であるが、機関車が前向きで煙もあり目が離せない。
8:05空車をまとめて三家子方面へ発車。
貨物列車を追いかけ再び三家子へ。
こちらでもう一度入換作業。
入換中の単機走行を流し撮り。
専用線と道路を挟んで反対側を見るとトロッコ線があった。
8:39 入換作業を終えバック向きに客車と連結。
8:45 黄甲行き客車列車の発車、
長めの折り返し時間と思っていたが、
機関車はフル稼動していた。
往路も撮った大寗鋪で一度撮影し黄甲へ急ぐ。
9:34 三家子発の客レが黄甲に到着、
機回し作業は迅速で、乗客が降りてきているところを機関車が通る。
9:40 煙を高く上げ黄甲を発車。
この列車は列車番号上は三家子行きで
すぐ先の下廟子で5時間停車という形らしい。
時間がわかる客車列車は暫く無いので
遅めの朝食をとった後、下廟子へ。
構内に「泰岒」という文字のついた保線用風のレールバスが止まっていて、
後で東線をこの車両が走っているのを見掛けた。
先程、三家子行き列車として黄甲を発車した
SY0754が給水施設の横に佇んでいた
。
キャブ内を見せてもらう。
運転席は日本と同じく左側にある。
10:24 機関車から降りた頃、
隣線にSY1478牽引の貨物列車が到着
。
この後機関車が沙鍋屯を往復するという話を聞いた。
沙鍋屯は
下廟子で分岐する西線の次でこの貨物列車の運転区間も短い。
その先に発電所の様な建物(ドライバー張さんの話ではそれにカメラを向けてトラブルになった事があるらしい)
がある沙鍋屯駅で待ち構えるが、北京型DL牽引の黄甲方面行き貨物列車が先にあり、
情報より1時間程遅い11:57 SY1478牽引の貨物列車が来た。
良いロケーションで空も晴れたが、気温も上がり煙が薄くなってしまった。
また
下廟子へ、今度は北京型3290がクレーン車を従え構内作業が行われていた。
SY0754動輪の刻印
1967年
唐山機車工廠製ということだろうか。
ここのSY0754と
沙鍋屯のSY14781・・・、3台稼動しているというもう1両の行方を聞くと
聞くと東線の方だとの事。
隣の駅、趙家頓で汽笛の音が聞こえ、
跨線橋を駆け上がると、SY1299牽引の貨物列車が
ちょうど下廟子方面へ発車するところだった。
趙家頓にも規模の大きい建築物とヤードがあり、
北京型3248が構内入換を行っていた。
この様な駅が幾つもあるのに機関車がSL・DL合わせて5両というのが凄い。
橋頭へ向かう途中の道路からもウインチ駆動のトロッコ線が見えた
。
トロッコが橋の途中で脱線して停まっている様子で
もう使われなくなった感じだった。
下廟子で午後の東線客レが蒸機だと聞いていたので
橋頭付近のコンクリート橋へ、
13:27まずDL牽引で凌河行きの貨物列車があり、13:45その折り返しが通った。
15:24
凌河行き205列車、SY1299。
旅客列車の折り返しを待っていると、16:24上遊牽引の下り貨物列車が来た
。
16:44
下廟子行き206列車、帰りの列車の方が若干煙が出る。
更に貨物列車の返しを待っていると17:10に来た
。
車で下廟子方面に少し戻ったところにあった食堂でゆっくり夕食をとり、
凌河近くから高速道路で錦州へ、
承徳専用線、集通線などに続き今回もガイドしていただいた
孔 憲科さん (メール:
kongxk_cd@163.com)
無煙化が進み仕事は減っているそうだが、
撮り貯めた中国蒸機の写真で近日写真集を出版するとの事。
蒸機を撮影する仲間がガイドだと、
勾配や景色、光線状態など撮影条件を理解していて情報収集が上手い。
南票へ来た事は多くないとの事だったが、
運転手の張さんが欧米人の案内することがあり、
1日だけという短期間で充実した撮影が出来た。