ポルトガル国内はゲンコツスタイルの2600型フランス製電気機関車牽引。
食堂車をはじめ、他の客車はステンレス車が多かった。
最後尾に連結されていた寝台車、ポルトガル国鉄CPのロゴが入っている。
チケットは航空券タイプのもの、乗車券込み寝台2人で244.4ユーロ(約4万円)。
寝台車の通路、個室の扉はカード式ロック付きで1部屋に3つの寝台番号がふられている。
ルームキーは北欧で多く見られるパンチ穴タイプ。
始発リスボンの時間は早いので、乗車時、個室は座席状態となっていた。
通路上のスペースだけでなく窓側にも荷棚がある。
個室内を窓側から見る、通路との仕切りや扉に窓は無い。
窓際にはテーブルと鏡台がある。
テーブルを上げると洗面台。
鏡台も開き収納スペースになっている。
鏡台の隣にある金具はドリンクホルダー。
鏡台の中にはアメニティグッズの他
ミネラルウォーター、チョコレート、ピーナッツ、
そしてポートワインのミニチュアボトルが入っていた。
アメニティグッズはシンプルだが、最近のヨーロッパのホテルには置かれていない歯ブラシがあった。
日暮れ後の車窓、暗くなっていく空に細い月が昇っていた。
食堂車に行って戻ってくるとベットがセットされていた。
寝台のコンパートメントは基本的に1・2等共通で
3人で使用する場合2等で、2人利用の時は1等扱いとなる。
下から2段目寝台は2等寝台の時は中段、1等寝台の時は上段寝台として使われ、
高さが変えられる様に根元部はリンク式でストッパ金具は2箇所ある。
1等で2段であるが、上段が3段寝台の中段寝台の高さでせっとされていた。
梯子を使わず上段に上れ楽だが、下段に腰掛ける事が出来なく不便、
上に折り畳まれた状態の3段目のベットがある。
上段寝台からの眺め、中段位置なので天井が高く立つ事も出来た。
通路上の荷物スペース、はしご掛けも兼ね張り出ていて大きな荷物も載せられる様になっている。
座席はこの様に折り畳まれ、そして壁に畳まれた下段ベットを下げる構造になっている。
通路の端部には1席だけ立派な座席と横にもなれそうな折りたたみ式の長椅子があった。
その後オリエントエクスプレスを特集したクイズ番組を見てスチュワードの仮眠ベッドだった事がわかった。
後ろの間通扉、最後尾の車両なので扉の小窓から後ろを見る事が出来る。
トイレは洗面台と一緒になっているが、各個室に洗面台がある為か狭め。
食堂車、4人掛けのテーブルが通路を挟んで並んでいる。
食堂車はコース料理が基本で寝台の乗客は検札時に希望をとり予約を入れてくれる。
まず、パンと食前酒が出された。
メインは選ぶことが出来私はポークステーキにした。
尚、ワインは別オーダー。
妻が選んだ魚を揚げた料理。
そしてデザートとしてロールケーキ、最後にコーヒーも出てきた。
食堂車の厨房は狭く、その代わり厨房とテーブル席の間のスペースにバーカウンタがある。
通路を確保するためにカウンターとの間に仕切りが設けられている。
食事を終えた頃はバーが大盛況、ここで飲んでいたポーランド人に
帰る途中声を掛けられ、少し談笑に加わった。
朝食、寝台の乗客には食堂車でのコンチネンタルブレックファストが付いている。
外はまさかの雪景色、北部とは言え3月のスペインで雪が積もっているとは思わなかった。
やはり異常気象の様でこの影響で到着時間が遅れTGVに乗れなかった。