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− モスクワ −
博物館の列車砲

装甲列車が現存するのはポーランド・ワルシャワの鉄道博物館だけと思っていたが、
モスクワには市内2つの軍事博物館にあり、更に列車砲まで展示されていた。

Central Museum Of the armed forces
(Центральный музей Вооруженных Сил)
市中心より北、地下鉄5号線NovosloboSkaya下車、西へ1km程

大きな建物の博物館、実物は裏庭での屋外展示で、
弾道ミサイルの移動発射台車両やSU−27やT80戦車など最近の物も多い。

*飛行機などの展示物はコチラから

装甲蒸気機関車、N5017 1896年製と書いてあった。


装甲の厚さは30mmで配管類は一切露出していない。
テンダー無しの重さかも知れないが120tと看板に書かれていた。


サイドビュー、テンダーの上に12.7mm砲が載せられている。


動輪は4軸、ごつい蝶番の保守用の扉がある。


入り口はテンダーの方にある。


テンダーの後ろにも見張り台のようなものがある。


館内の資料展示の中に日本軍新式装甲車と書かれた写真があった。



Central museum of World War II
(Центральный музей Великой Отечественной войны)
市の東側、地下鉄3号線のPark Pobedy駅下車、戦勝を記念する白い建物より更に東

屋外展示のみで名前の通り第二次世界大戦関係が中心だがMIG29などジェット戦闘機も多く展示、
ロシアだけでなくドイツのやアメリカの飛行機や、イギリスの戦車、そして日本の軽戦車や大砲もあった。

列車展示の案内板。


8軸の列車砲 TM−1−180


射程38kmの180mm砲は360度旋回可能、質量160tで
1941年に開発され1961年まで現役だった様だ。


砲塔はカブトガニ状の装甲がある。
真横にも向けられるので、発射時には竿状の支柱を拡げるのであろう。


TM−1−180の説明板、航空機や戦車、装甲列車の説明は英語表記もあったが、
列車砲の説明はロシア語のみ、



装甲車両は2両連結された状態で展示。


旋回式砲塔がある装甲列車、車体は2軸で76mm砲と7.62mm機銃6門を装備。



装甲は45mmで質量40t、乗員10名。
前面も装甲があり、連結部の両側には防護板がある。


37mm対空砲2基装備の対空装甲列車、
これも2軸の車体で装甲は20−15mm、質量20t。


この変な貨車は?


鉄道を使った敵の侵攻を防ぐため
大きなくさびで枕木を引き剥がし線路を破壊する車両だった。
1942年製で重さ20t、作業速度?は7−10km/hと書いてあった


蒸気機関車が牽引する軍用列車編成を再現した展示。


機関車は動輪が5つある No.680−96


1912年に開発された型式でこの機関車は1928年製とのことらしい。


客貨型で最高速度60km/h重さはテンダー込み130t、


破壊された鉄橋のディスプレイもある。


館外に出て更に東に行くと川に海軍関係の展示があり、その脇の丘に
更に大型の列車砲が展示されていた。
列車砲 TM−3−12
射程50kmの305mm砲で質量340t、車軸は16軸もある。


砲弾は後方に載せ、クレーンで運ばれ装填されるのだろう。


発射時の反動にはレールにシューを


車端から見ると大型貨物車の様な感じ。


車輪の中心にある星印がソ連軍らしく印象的。


TM−3−12の説明板、ロシア語表示なので数字から想像する事しかできない。


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