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1999-12 中国南方

電動豪華特快 春城号

202次 昆明発−石林行
昆明8:28発 - 石林9:55着

201次or203次
石林15:51発 - 昆明17:18着


昆明についてまず、広州までの切符を買いに駅に行った時にこの看板が目に付いた。
出発前から石林は観光地として気になっていたものの駅から遠い様なので諦めていたが、全く知らない列車だったので駅まででも良いから行こうと思った。
看板には昆明-石林の横に昆明-大里、昆明-玉渓と並べられているが、
昆明-石林が「豪華特快」と書かれているのに対し、他は「新型空調特快」となっているので一般的な客車だったと思われる。


観光列車という事であろうか石林行きは切符売場や乗り場が他の列車と分けられていた。
貧相な雰囲気であったが、駅はとても混雑するので特別なサービスであった。


チケットは博物館の入場券の様なイラスト付きで往復で1枚、
下に列車が描かれているが、看板イラストとは違い東武のスペーシアに見える。
料金は往復で40元(約円)。
上の時刻が書かれているのがカードサイズで、2往復2〜30分違いで2往復設定され上2段が「電動豪華列車」、下2段が「新型空調列車」となっていたが、間の2列はx印が書かれた。


ほとんど全てが機関車牽引の中国で、話にも聞いた事が無い流線形の車両を見て驚いた。


後で調べるとこの年の3月に完成し4月にデビューした車両。
KDZ1A型という型式だが、各車RZ25DT(軟座制御付付随車)、YZ25DD(硬座動力車)という客車の様な番号が付けられている。


最高速度120km/hで高速列車とは言えないが、中国の優等列車用としては初の動力分散方式、3M3Tの6両編成。
パンタグラフは動力の無い車両に付いていて両端の2両が1等にあたる軟座であった。


台車丸見えの低いホームでプラグ式の扉の先に2段のステップがある。


軟座は2+2配列、重厚感のあるシートで全体にカバーが掛けられている。


但し座席の向きは変えられず、前席運転席の方を向いていた。
天井は波打つような曲線の間接照明で凝っている。


軟座車の後方にはカウンタースタイルの売店がある。
電子レンジも設置されているが温めて食べる様な物は並べられていなかった。


硬座は3+2配列の向かい合わせで間に固定テーブルがある。
従来通りのレイアウトであるがスッキリした車内で、天井のデザインは軟座とは違っている。
天井から下がっているモニターは軟座は前方1ヶ所だったが、硬座は逆向きの席があるので2カ所に付いている。


高度を上げ街を見下ろす様な車窓。


*車内申し込みの日帰り石林ツアーの申込みが出来、日帰り3コースと1泊2日1コースがあった。日帰りは大石林とそれぞれ他1カ所をバスで巡り、観光地入場料・昼食付きで各100元、2日コースは宿泊付きで260元ととてもお得。



石林に近付くと、せり立った岩が車窓からも見られた。


車掌の他、車内募集の現地ツアー案内員が同乗していて、
帰路は彼女ら相手に筆談の日本語講座みたいになった。


駅舎に面したホーム1本のみの石林駅。


駅の奥にも岩が見える。


石林駅の周辺には何も無く、現地観光ツアーのバスが待機しているくらいだった。


復路の改札、看板には「石林201次検票」と出ていたが、
出発時刻はカードに書かれていた203次の時刻だった。


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