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2023-4 中欧


ナッツェンク セーチェーニ博物館鉄道

Nagycenki Széchenyi Múzeumvasút

M5列車 Fertőboz12:05発 - Kastély12:30着
M8列車 Kastély15:25発 - Fertőboz15:50着

オーストリアとの国境に近いショプロンの近郊、フォートボズからケシュティーまでの3.6kmを走る軌間760mmの子供鉄道
こちらへは、2001年5月以来、22年ぶりの再訪となる。

前回、2001年 ナッツェンク セーチェーニ博物館鉄道へ

ハンガリーの地域鉄道、GYSEV ジェール・ショプロン・エーベンフルト鉄道のFertőbozフェルトボズ、駅舎はあったが無人駅となり入る事は出来なくなっていて、切符が買えそうな場所は無かった。



下りた列車が出ていくと、すでに奥のホームにナローゲージの列車が停まっているのが見えた。
今朝、ウィーンの空港に着いてから宿に荷物を預けたくらいでそのまま来て、途中ショプロンでも乗継時間が短く、駅の窓口では両替できなかったのでハンガリーフォリントを持っていなかった。
列車の前に立っていた子供車掌にユーロで切符を買えないか聞いてみたが、使えない様だったがクレジットカードを持っているか聞かれ、持っていると答えると乗って到着駅で払えば良いと言ってくれた。尚、復路は乗継時間があったのでショプロンの駅前に出たら、すぐの所に複数の両替所があった。



出発してすぐに、また駅らしい所を通った。Fertőboz - Fűtőház駅で時刻表にも記載されているが停まらない。



駅舎の様な建物は機関庫で改装されているが22年前と同じ建物だった。



後ろから2両目の車両に乗車したので、カーブでは列車の前方を見る事が出来た。



踏切には子供職員が立っていて敬礼で見送る光景も22年前と同じ。
Nádtelepと書かれた駅名標の様な物が立っているが、時刻表にも記載されてなく停まらない。



その先はしばらく真っ直ぐ進み、カーブして合流する線路が見える。



その先、線路が分岐したところで停車、こちらがBarátság駅でスイッチバックするので機回し線がある。



牽引車が反対側に回り連結され、乗っている車両は前から2両目の客車となる。



ここにあった腕木式信号機はX看板が付けられ使われなくなっていた。



先程通って来た線路と分岐した後、別の踏切を通る。



こちらにも子供鉄道員が立っていて、先程と同規模な踏切小屋もあったが看板は無くKastély駅にあった路線図にはsorompó őrhelyと書かれていたが踏切小屋という意味の様だった。



それから再び、ジェール~ショプロン間を結ぶ標準軌のGYSEV線と平行区間が少しある。



Széchenyi-Kastély駅の手前に変わった形の碑が立っていた。



今回乗車した列車の編成、終点Széchenyi-Kastély駅に到着し機回しを終えた状態であるが、途中でスイッチバックがあるのでFertőboz出発時と同じ順番となる。



牽引するのは両運転台の荷物気動車Dmot953、両端とも前面部は同じ格好で乗務員扉は運転席に座って右側のみの点対称な形になっている。



2軸車で前後の軸にプロペラシャフトがつながっている。
この路線が昨年2022年に開業50周年となり、その記念ラッピングが施されていた。
尚、私も1972年生まれで2022年に50歳になった。
車両はハンガリーのGANZ社で1935~40年に造られたタイプで長さ6.8m



逆サイドも同じ形であるが、ラッピングの図柄が異なっていた。



出発時機関車の後につながれていたのは60Dという番号が付いた車掌室付荷物車。



片側には車掌用のテーブルと椅子があり、反対側は荷物が置けるスペースになっている。
自転車の料金も設定されており、こちらに乗せると思われる。



2両目は車体中程に乗降扉のあるボギー車で長さ9.2mの43Ba。



車内はクロスシート2+2配列向かい合わせ配置。



片側は窓2つ半分の客室で端部のボックスはピッチがとても広い。



扉は内開きの手動式で、ノブが2段に並んでいた。



3両目は車体中程に乗降扉のあるボギー車40Ba。
こちらは長さ9.5mで補修されている為かもしれないが屋根に特徴がある。



車内は片側が2人掛けのクロスシート向かい合わせで、反対側はロングシート。



片側の客室は長手椅子が短く扉寄りに床面の広いスペースがあり、クロスシートも中程が片方向向きと変則的になっていた。



4両目はオープンデッキの2軸車21B、長さ7.0m。



車内は片側が2人掛けクロスシートで1ヶ所だけ向かい合わせでない席もあり、反対側は客室全体に渡るロングシート。



往路に乗車してきた5両目は両端にデッキがある2軸車22B、長さ8.5m。



客室部の窓が張り出すような形になっていて、扉より両端側にも空間があり窓が並ぶ。



こちらも車内は片側クロスシート、反対側ロングシート。



ロングシートは客室全体に渡って延びている。



扉より端部は窓の他には手ブレーキのハンドルがあるだけだった。



反対側にはブレーキハンドルは無く、妻面にも窓があり、下方に消火器が設置されていた。



6両目、一番後ろはオープンデッキの2軸車20B、全長は6.3m。



全体のバランス的に日本国有鉄道の車掌車ヨ6000が連想される。



こちらも車内は片側クロスシート、反対側ロングシートでクロスシートは窓と合わせたボックス配置となっていた。


窓は下降窓で途中で止めたり閉める時に引っ張る革製のベルトが付いている。


デッキは隙間が大きめな木板張りで内開きの柵がある。


Kastély駅に到着すると、切符売り場に案内され、こちらではクレジットカードを使う事が出来た。


チケットは紙製、横長で写真付きのカラー印刷、Fertőboz-Kastély往復で1,600Ft(約670円)。片道900Ftで22年前の7倍以上となっているが、保存鉄道としては安い。


駅舎に入っているレストランは本日貸切で、カフェでソフトドリンクと甘い物を買う程度しかできなかったが、それより先にテイクアウトの店が数店集まっていた。


グヤーシュとパン、ハムサンド、ソーセージにビールで4,253FT(約1,700円)。


Kastély駅の正面には狭軌鉄道車両を展示する公園がある。
全体的には22年前のままだが、蒸気機関車は1台減っているが別の保存鉄道へ行き復元された様である。



”Hany lstok”軸配置C、軌間760mm、1923年製。


黒く塗られていると思われるが色褪せてグレーになっていた。



後は運材貨車で、以前は大きな丸太が載せられていた。



”kincses”軸配置C、軌間760mm、1914年製。




後ろはナベトロ。



KC5 V、軸配置C、軌間760mm、1916年製。



490-057、軸配置D、軌間760mm、1950年製。





OKÜ 10、軸配置C、軌間1,000mm、1870年製。




元々はタンク機関車であったが後はテンダーという事であった。



481-21、軸配置D、軌間1,000mm、1900年製。






495 500、軸配置D、軌間1,000mm、1915年製。






Darázs(スズメバチ)という愛称の2軸動力車。
Lillafűredi 州森林鉄道で活躍した保線車両。



22年前Fűtőházの機関庫脇に停まっているのが小さく写っていて、当時は動態だったのかも知れない。


2軸の貨車も昔からのコンビとの事。



ボギー客車Bak2151(説明板ではBah2151)、軌間1,000mmの鉱山鉄道で使われたらしい。
他の客車や貨車は説明板が無い。



ボギー客車Ba301。



他の車両群とは直角に貨車や客車が並べられていた。



ボギー客車 AB ax 361、1/2等合造車である。



オープンデッキの2軸客車B425。



端部は囲われているが、出入り口は柵になっている2軸客車B552。



2軸客車 B52021、この客車は貫通式だった。



ボギー客車 Da622 こちらは荷物車。



妻面は換気口だけしかない。



その他に転車台の桁に載せられた2軸客車の台枠。


展示されている訳ではないがSzéchenyi-Kastély駅の一番奥にある線路にも客車や貨車が留置されていた。



ボギー客車 44Ba、貫通扉付でトイレもある。



ボギー客車 44Ba、2軸の22Bと同じ様な構造の車体であるが傷みが激しい。



ボギー貨車Ga1071。



1と2という番号を付けた手押しトロッコも並んでいた。



Kastély駅と道路を挟んで向かいの所にセーチェーニ城Széchenyi kastélyがある。



今回は入場したが工事中で建物の中は見られなかった。
公園入場料は1000Ft(約400円)



メインの建物の脇に厩舎の中庭があった。


Széchenyi-Kastély駅に沿線のイラスト地図が新旧2種類あったが、どちらも折り返し点がループ線の様に描かれていた。
この路線と交わる道路は1本で2カ所の踏切がある。



その道を進み沿線撮影へ向かった。
まずは手前にある名のない踏切、ここは2人の子供鉄道員だけしかいなく手動で遮断機を下ろす。



この踏切はカーブにある。
荷物車とは言え、気動車が6両もの客車を牽引するのは珍しい。



通過する列車に向かって敬礼。



自動車が来ていた事もあり、列車が通り過ぎると手早く遮断機を上げていた。



少し進んだ道路上から、唯一の鉄橋を渡っているところが見えた。
この橋は以前にあった製糖工場専用線跡を利用しているらしい。



鉄橋の先にあるBarátság駅に着いてスイッチバックのために機回ししている所も見られた。



道をそのまま進めば、スイッチバックした同じ列車を2つ目となるNádtelepの踏切で撮影できる。



踏切小屋とは反対側でねらった。



こちらの踏切も子供鉄道員2人だけになっていた。



Széchenyi-Kastély駅に戻り到着する列車を撮影。



Fertőbozまで行く列車の他に、途中スイッチバック駅Barátságで折り返す列車も運行されている。



Kastély駅に到着すると手早く動力車が切り離される。



機回しの為の引き上げ線の向こうにテイクアウトの店が入る建物群が見える。



傍らの樹木には、宿り木が育っていた。



客車編成の傍らを通り抜けて行く。



反対側に回り折返しを待つ。



ポイントを切り替え近づいてくる。



復路は最後尾の20Bに乗車。



最後尾のオープンデッキ客車なので前方を眺めやすい。



走行中に車両間の行き来は出来ない。



腕木信号機が使われていないのは残念。



スイッチバックするBarátság駅へ停車する際、鉄道員が手ブレーキを操作。
タイミングの見本となる動画を見ていたのか、直接指示を受けているのか片手に持ったスマートフォンっを見ながら操作していた。



動力車は切り離され先端の方へ向かう。



荷物気動車が脇を通り抜ける。



連結側での折り返し。



車掌車的な眺め。



連結作業、連絡手段が携帯電話になっている様である。



デッキからは気動車の運転台が良く見えた。



Nádtelepの踏切を通過。



Fertőboz - Fűtőház駅にある車庫を見ると向こう側の窓の明かりが見え、蒸気機関車の姿は見つけられなかった。


終点Fertőbozに着く寸前で機関車離される。


終点の手前にある機回し線で機関車は最後尾に付け替えられる。


そこからFertőbozまでは推進運転で進む。


この区間はオープンデッキから前面展望が眺められる。


狭軌線の先端部には2軸の無蓋貨車が3両留置されていた。


更にその先にある標準軌の線路にはブレーキ室付の無蓋貨車があった。


ショプロンへ向かう列車までは時間があったので先頭の気動車を見に行ったが、反対方向の列車はちょうど着くところだった。


 

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