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2018-8イギリス保存鉄道巡り

GCR - Great Central Railway
グレートセントラル鉄道
"50 years since the end of BR Steam"
客車列車

Loughborough-Leicester north

1968年8月にBR-ブリティッシュ・レールの蒸気機関車が全廃されてから50週年となるイベントが
GCR グレートセントラル鉄道で行われる事を知った。
あいにく例年にない乾燥した天気が続いて、当初の計画より蒸気機関車は
減らされた様であるが、それでも十数kmの路線に4台の大形蒸機が走るという
日本では考えられないイベントである。

時刻表は1週間ほど前にホームページで公表されたが、
私はイギリス入りする当日になるので、何時にラフバラーに
着く事が出来るか不確定で予定が立てられない。
日本を出発する前日の夜に、ふと閃いて
時刻表を元にエクセルでダイヤを作り持って行った。


BRのラフバラー駅から15分程歩いてGCRのLoughborough Central駅に到着。
跨線橋に面して駅舎がある橋上駅で、
下から蒸気機関車の煙が上がっていて出発7分前という
タイミングだったが、切符を買う窓口に列が出来ていて、
残念ながらその列車にはギリギリで乗る事が出来なかった。


この日はイベント特別運賃で大人1人£23(約3250円)
1日乗り放題で1/2等の区別も無かった。


- 今回のイベントで動いた機関車 -
70013"Oliver Cromwell"
Class”Britania”、軸配置2C1、1951年製。


今回48476のナンバーを付けられてた48624
Stanier Class 8F、軸配置1D、1943年製。


今回73069のナンバーを付けられてた73156
BR Class 5MT、軸配置2C、1956年製。


78018
BR Class 2MT、軸配置1C、1953年製。


1705“Sparrowhawk”
1965年製、512両生産されたClass47、軸配置CC。


D5185“Castell Dinas Bran”
1963年製、327両生産されたClass25、軸配置BB。


- 客車A編成 -
客車は3編成の他、予約専用1編成と貨物列車1編成が動き、
機関車との組み合わせを変えながら運転された。
(尚、一緒に運転されていたDMUは別ページで紹介します。)
客車A編成は食堂車付の6両編成。
最初に乗ったのは1705牽引の2A17列車。


終点Leicester northに着いた2A17列車。


Leicester northでは別な機関車が牽引し折り返す。


73069(73156)と48476(48624)の重連の2B17列車として
Loughboroughに向け出発して行った。


その後この編成を見たのはD5185が牽引するLeicester north行き2A31列車。


折り返しは再び73069(73156)と48476(48624)の重連の
Loughborough行き2B31列車。


この編成2回目に乗車するのは70013牽引
Leicester north行き2A37列車。


跨線橋から見る蒸機列車。


Leicester northに着いた2A37列車。
70013は他の機関車とは逆でLoughborough方向が前向きになっていた。


その折り返し78018牽引のLoughborough行き2B37列車。


いちばんLeicester north寄りの客車E34393。
後でわかったが妻面に種類を表わす記号が描かれていて
BSK - Brake Second Corridorとなっていた。


客室はコンパートメントタイプ。


客席部の両端に乗降扉2カ所、客室と荷物室との間に車掌用扉
荷物室に両開き片側2カ所と片側5カ所も扉があった。


2両目はE1526の番号が付いていた。


ビュッフェ車両で通路側は4カ所の扉がある。


厨房側は窓が少なく小さく白色が入っていた。


3両目はE4857、乗降扉は手動で外側に開く。


3扉のオープン客車。


4両目、E4630。


同じく3扉のオープン客車。


客室は窓4個分づつで片端に化粧室がある。


5両目E4830。


TSO-Tourist Second Open Saloon、
この車両は妻面の表記が写っていた。


同じく3扉のオープン客車で前の車両とは向きが逆になっていた。


6両目いちばんLoughborough寄りはE21184。


BCK-Brake Corridor Composite with First and Second Class seating
1/3程が荷物室の1等コンパートメント客車。


後方は両開きの荷物室扉、車掌用、乗客用と扉が並でいた。


荷物室も開放されている。
片側が通路で金網が張られていた。


車掌室との間の仕切には扉が無く窓だけがある。


車掌室脇の通路から荷物室方向を見たところ。


1等コンパートメメントの客室。
重厚なシートが3席づつ並び向かい合わせになっている。


通路との仕切も仕切扉にも大きな窓がある。


オープン客車は2+2配列向かい合わせ4人ボックスで大きなテーブルがある。


中央部デッキとの仕切は扉が無く
背もたれの上部分に大きな窓がある。


乗降扉部分以外にも仕切がある所があった。


窓は上部分だけスライドさせ開ける事ができる。


別の車両、窓中央ぼ上に照明があり、
窓まわりの壁に背もたれの高さまでモケットが張られている。


テーブルに乗っていたチラシ。
ノッティンガムで旧GCR路線を保存している保存鉄道と結ぶ為に
Loughboroughの北にある運河に橋を通し計画で寄附を募っている。


2両目のビュッフェ車両は厨房が大部分で長い通路になっている。
昼時、3両目のオープン客車に食事が運ばれていた。


中程にカウンタがあり、ドリンクやスナックが並び
食事のリストも掲示されていた。


リアルエールとレールウェイを掛けた名前の
Raleway Ale ハーフ£1.6(約230円)、パイント£3.2。
エンブレムにThe Nottingham Breweryと書かれていた。


複線なのですれ違いもある。


数多くの保存鉄道があるイギリスでも
複線の保存鉄道はこのGCRのみ。


貨物が遅れて続行していて、
そのすぐ先でまたすれ違い。


- 客車B編成 -
B編成はビュッフェ無しの客車4両編成。
78018が牽引する2A20列車で最初に撮影


Leicester northに到着した2A20列車。


折り返し牽引するのはディーゼルの1705。
その2B20列車に乗車した。


78018は切り離しで前進。


次に撮ったのも再び70018の牽引となった2A34列車。


Quorn & woodhouse駅の裏が駐車場で歩くことが出来、
停車時間に先回り。


2A37列車に乗車している時
D5185牽引の2B34列車とすれ違った。
色も合っていてDMUの様に見えた。


Leicester north寄りとなる機関車の後ろE4922、
オープン客室で3扉。


2両目はE16523、オープン客室3扉。


3両目はE9136、荷物合造車。


4両目いちばんLoughborough寄りE25366、
同じく3扉だがこの客車はコンパートメント。


オープン客車の車内。
基本的構成はツートンカラーの客車と同じ


アーチ状の天井になっていたコンパートメント車の通路。
編成が短いので空室は無かった。


化粧室の出入り口はデッキに面している。


狭いスペースに手洗い台もあり、
トイレは斜めに配置されている。


トイレットペーパや手拭き紙は扉にセットされていた。


合造車の客室部は元々の座席が撤去され、半分程の大きさななった
テーブルを挟むように移動可能な椅子が配置されていた。
バリアフリー対応を考え改造されている様で
突き当りにはTOILETと書かれた大きな扉がある。


この車両の荷物室は通路との境が無く
ベビーカーや自転車が積まれ実用されていた。


車掌室は別に仕切られ荷物室が見える窓もある。


- 客車SPL編成 -
3編成目は50週年記念のために組まれた客車8両のスペシャル編成。


48476と73069の重連が牽引する1A27列車。


途中駅に停車しない急行列車として運転されていた。


合造車である5両目の一部と2両目の屋根下に1等席を示す黄帯が入っていた。
乗る機会が1度しか無く、乗下車前後も動き回っていたので
あまり客車を確認していなかった。


1929-1968THE ENDと書かれたテールマークを掲げた
最後尾はBG - Gangwayed Brake。


私有地で囲まれ、沿線撮影は跨線橋からくらいしかできないが、
ルールを理解した上で年間新規で£50、継続で£40の許可証を申請取得すれば
線路端に立ち入る事ができる制度があり、
安全ベストを着用して撮影している人がみられた。


折り返しは70013牽引の1B27列車。
この機関車だけ復路で前向きとなる。


再び48476と73069の重連1A39列車、
終着のLeicester northで撮影。


火が入った大型機同士の顔合わせ。
73069が先頭で前向きに走る姿が見られなかったのは残念だった。


70013が先頭に付けられ折り返し、
1B39列車となった。


予約専用のディナートレインを除けば本日最終の列車になるので乗客が多い。


Leicester northまで牽いてきた2機もつないだままで、
変則3重連での運行となった。


2等コンパートメント。


間に肘掛けが無い座席で4人掛けが標準で、
背もたれの上に座席番号が付いている。


.壁が木目調の別の2等コンパートメント客車。


通路に補助椅子は無く、天井はアーチ状になっていた。


オープン2等車。
テーブルが大きく脚が金属製だった。


中央部のデッキ、
乗降扉は手動式であるが、内側にノブは無く
戸窓から外側のノブに手を延ばして開けなければならない。


2両目の開放1等車は1+2配列向かい合わせ。


窓が付いた仕切がデッキ以外にも所々にある。


合造車の1等コンパートメント。


向かい合わせの間に大きなテーブルがあった
窓の両側にあったのはヒータのノブだった。


通路との仕切に窓がありブラインドも備えられている。


通路はアーチ屋根で、1等個室の入口には
FIRSTのステッカーが貼られている。


個室側にも中程の乗降扉がある。


鉄柵が張られた合造車の荷物室。
通路の上に梯子が縛られていた。


最後尾の荷物車、
荷物室の窓のある所にテーブルが設けられ、
移動可能な椅子が置かれていた。


中央部に仕切られた車掌室がある。


車掌の席は肘掛け付きの回転できる椅子。


テーブルはオルガンの様に傾斜が付いている。
手ブレーキのハンドルや連結用のシャックルもある。


反対側も荷物室で車掌室との間に窓がある。


- 客車D編成 -
昼時に1往復運転されるダイニング列車。


予約者専用で乗降はないはずだが、
時間調整もあり途中駅で停車する。


Loughboroughを13:00に出発した1A23列車。
他の機関車と反対を向いた70013の牽引で
往路からバック運転になっていた。


40分程経ち、Leicester northを折り返し1B23列車として通過。
機関車は78018に代ったが、またバック運転になってしまった。


客車6両編成。


次のSwithland信号所でダイニング列車は20分以上停車するので
その後のDMU列車に乗ると追い越す。


次のQuorn & Woodhouse駅で
もう一度1B23列車を撮影出来た。


この機関車はバック運転時の視界が考慮され
テンダーが低くなっている。


この編成は全車にCROMWELLというロゴは入っていたが側面に番号が見られず、
いちばんLoughborough寄りは
妻面に81343と言う番号とBG - Gangwayed Brake
の記号があった。


2両目は3扉のオープン客車で窓からテーブルランプが見えた。
中央にGREAT CENTRAL PULLMANという文字が入っていた。


3両目はキッチン車両。


4両目も中央にGREAT CENTRAL PULLMANという文字が入った
3扉のオープン客車。


5両目もGREAT CENTRAL PULLMANという文字が入ったいるが、
2扉で窓の向こうがソファの背もたれに見える。


6両目は1899(4758)の番号があり
LFO - Lounge First Class Open Saloonの記号が入っていた。
GCRが改造したオリジナル車両の様である。


- mins編成 -
時刻表上でGoods train(mineral wagons)と注釈が付いたいた列車で
他の列車が通過するSwithland駅(信号所)で折り返していて
不思議に思っていたが、石灰の貨物列車編成だった。


貨車17両の両端を車掌車が挟んだ編成で午後は
2往復連続で1705が牽引していた。


最初に乗ったDMUからすれ違いを見た
78018蒸気機関車が牽引する9W09列車。


貨車は2軸であおは中央下部と片側の端部が開く様になっている。


緩急車はデッキより端側に何もないフロアがあり
側面に全長に渡る2段のステップが付いていた。


他にも走れそうな貨車が数多くみられた。


複線で貨物列車も走る保存鉄道なんて
これまで想像もしていなかった。


最終列車でラフバラーに戻って、入換が見られないかと
駅より1つ先の跨線橋へ行ってみた。
機関区は反対側になる駅より奥にあるが、
地図を見た感じ駅より向こうで見らる場所はなさそうだった。
最終列車にぶら下がって来た重連が切り離されて向かって来るのを期待したが
往路前向きのもう1両78018がこちらに出て来た。


本日のイベントとしての列車運行は終了しているが、
ディナーのダイニングトレインだろうか78018は
ホームに停まっている客車に連結された。
続いてディーゼルのD5185が背後から来て折り返し
今日は動いていない列車の前まで移動した。
このイベントでは機関区見学ガイドツアーも開催されていたが
行われている時間帯にラフバラーに戻って来る時間は無かった。


ぶら下がりの重連がようやく動いたかと思ったら
48476だけが切り離されて近づいて来た。


この日、動いた蒸気機関車のうちレスター側が前向きの3台が並んだところが見られた。
この保存鉄道では他に5台の蒸気気機関車が可動状態で、
別に修復中の機関車も数多く年内に動ける見込みの機関車もあり
違う機関車が見られる可能性も高く、すぐまた来たくなる。



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