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2018-8イギリス保存鉄道巡り

ダートマス蒸気鉄道

Dartmouth Steam Railway and River Boat

ペイトン - キングスウェアー
Paigton10:45発-Churston11:00着
Churston12:30発-Kingswear12:45着
Kingswear14:10発-Goodringtion14:40着
Goodringtion16:10発-Paignton16:15着

BR線のPaignton駅ホームから、柵の向こうに煙を上げる蒸気機関車が見えた。


駅の手前にあった跨線橋から。
BR線の駅舎は写真右側、ダートマス蒸気鉄道の駅は右奥で線路を挟んだ向かい側になる。


イギリスにある保存鉄道の朝は遅めで、機関車の出発準備が行われていた。


給水、給炭だけでなく、入念に磨き上げられている。


ダートマス蒸気鉄道の駅舎はホームに沿った細長い建物。


駅舎に入ってまずはチケットを購入、途中下車は可能という事でKingswearから対岸のDartmouthまでの船まで付いている往復券にした。
料金は£17.5(約2,500円)


ホームには客車が停まっていたが、その前にも機関車がいた。


しばらくすると、少しバックして給炭。


ベルトコンベアで石炭を載せられていた。


外の道を回って反対側の踏切に行くと先程の6023が顔を出したところで、現役と保存鉄道の車両の共演がみられた。


本日の1本目はKingswear方向を向いた6023牽引で2本目はPaigton向きの75014になるので、前向きの列車を撮影してから、後ろ向きの列車に乗車する事にして、踏切より先にあるオーバークロスでPaignton10:00発の1番列車を待つ。


見えてきたところで強烈なドレーンに見舞われた。


狙っていたアングルでも温泉地の様な雰囲気になってしまった。


振り向くとBR側の引き上げ線があり、GWRのディーゼルとすれ違う形になっていた。


踏切に戻ると、今度は後ろ向きの75014の姿が見えた。


間もなく前面ゼブラ模様のディーゼル機関車が近づいてきた。


SAMSONと書かれたプレートが取り付けられたD3014はBR Class08、動輪3軸でロッド式の電気式ディーゼル機関車。
入換作業を行っているが、これも貴重な保存車両であろう。


BR側のホームにはIC125が入って来た。この車両も引退が進んでいるのが、近い将来どこかの保存鉄道で走る姿が見られる様になるかもしれない。


2本目の列車は10:45発、1本目の45分後出発なので駅に戻るとホームは乗客で賑わっていた。


客車8両の編成で最後尾の客車は、H号車4916。


後面に窓は無くテールライトはカンテラ形。


3扉で扉間に窓が4組ずつある。
CLAIREという愛称が車体中央の窓下あたりに書かれていた。


後ろから2両目、V号車59503でNINAという愛称。


片側9個所もの扉がある。


後ろから3両目は号車番号無し59494CHLOE。
こちらも9扉だが、両端と中央の3カ所だけ塗り分けが違っている。


後ろから4両目、B号車59507。


9扉車でANNAという愛称。


屋根上は半球状の小さな突起が2列で並んでいて中央にトイレがあり片側から2本のパイプが延びている。


車内はクロスシート向かい合わせ配置、近郊電車の様なバケットタイプの座席で片側は3人掛け、反対側は2人掛けになっていた。


向かい合わせ間に扉があり、大窓の中央に背もたれが来るパータンになっている。


後ろから5両目、K号車34550愛称LOUISE。


元半室荷物車で車椅子で乗車できるスロープが備えられている。


客室側の乗降扉は片側2カ所で他に荷物室や車掌用の扉が3個所ある。


この車両はコンパートメントタイプで片通路。


向かい合わせに座席が配置されたコンパートメントが4室ある。


その先に車掌室があり奥が荷物室だったスペースになる。


後ろから6両目、F号車4081。


愛称ELIZABETH、片側3扉の客車で先程ディーゼル機関車に牽かれ入換で走っていたのは、ここから先の3両だった。


上から見るとベンチレータが他の車両より少なめ。


クロスシート2+2配列の向かい合わせでゆったりとしている。


後ろから7両目、A号車4233。


愛称REBECCA、こちらも3扉車。


3扉の客車は片方だけ扉より車端側にも窓があるが、元々は化粧室だったと思われる。


同じくクロスシート2+2配列。
最初の区間はこの車両に乗車した。


背もたれ上に座席番号表示用の突起があったが番号は付いていなかった。


荷棚は窓の中央辺りが途切れている。


客室とデッキの間は仕切られていて壁の色も違う。


化粧室があった部分は仕切も撤去され広々としたスペースになっている。


後ろから8両目、機関車のすぐ後がC号車4507。
号車番号は編成の順番ではなく、各客車にアルファベットが割り当てられている様だった。


愛称NIKITAで3扉の客車。


扉と窓周りの塗り分けが違って、全体の印象が変わる。


編成を見ながら後へ行くと、まだ機関車は連結されていなかった。


近付いて来る時も結構なドレーンだった。


ホームいっぱいいっぱいで客車が停められていて、その先に機関車が付く。


IC125が引き上げ線の方に向かい蒸機機関車と一緒に撮れた。


Paigton駅を出発、駅の先に移動式の洗車機があった。


IC125を旧型客車の車窓から。


次の駅Goodringtionには水の遊園施設があり、その先に海が見えた。


Goodringtionを出発するとバンガローが並ぶヨーロッパらしいビーチがあった。


その先は絶壁で入り組んだ海岸線。


その次の駅手前で、隣の線路にディーゼル機関車が停まっているのが見えた。
TITANの愛称板が付いたD2192はBR Class03、動輪3軸ロッド付でこちらは機械式。


留置車両かと思ったが、その先には人が乗った蒸気機関車が連結されていた。


両側に車両を連結しているが、蒸気機関車の煙突からは煙が見えた。


前方は蒸気機関車のボイラーを載せた貨車だった。


他には様々な留置車両が見られた。


このChurston駅で途中下車、列車交換があるが後ろ向き同士となった。


帰り際に見るとボイラーを載せた貨車と共に駅の隅に停まっていた。


LONDON TRANSPORT L.94と書かれたC型のパニアタンク機関車で後で調べると1930年製のGWR 5700 Class 7752だった。


ホーム端からは積み荷のボイラーが見られた。


その先のオーバークロス下に4277のナンバープレートを付けたボイラーの無いタンク型機関車が停められていたので、この機関車のボイラーだったかも知れない。
4277はGWR4200 Classで1920年製、軸配置1D。


その車体をオーバークロスから見下ろしたところ。


復路の車窓からも撮った。


オーバークロスからは駅に隣接する修理工場の様子も見え、7927が整備されていた。
GWR7800 Classs 1951年製で軸配置2C


帰り際には火が入ったL.94のうしろ姿を見られた。


オーバークロスの反対側からは、車窓からも見えたディーゼル機関車2台が見えた。
左は先程車窓から見たD2192"TITAN"で、右は同じくBRクラス03型の03 371。


奥にはターンテーブルが見え、その向こうに蒸気機関車のテンダーがある。


L.94の後ろ側に連結されていた車両はオーバークロス下に停まっていて、散水編成の様だった。


Paigton方向に歩いた所にある見晴らしの効く高台へ。


ここで6023牽引の本日3本目となるKingswear行き列車を撮影。
この6023は GWR 6000 Class 動輪上にはKING EDWARD IIと書かれた扇形のプレートが掲げられていた。


海をバックにアーチ橋を渡る。


しばらくするとChurstonで交換した75014牽引のPaigton行き2本目の列車が来る。


こちらは煙が少しだけ見えた。


Churston駅に戻ると、次は下車した時と同じテンダーファスト同士の交換。


今回は6023牽引のPaigton行きが先に到着した。


機関車のすぐ後ろでも、顔が見られる展望車も良さそう。


75014牽引のKingswear行きが到着、間に有火のL.94も見えた。


次のGREENWAY駅は貨車の待合室。


その先にトンネルがあり、車内は夜汽車の雰囲気。


トンネルを抜けると海が見えていたのと反対側に入り江が見える様になった。


ヨットハーバーが見え建物が多くなってくると終点のKingswear駅に到着。


側線に留置されていたのは多扉の59513愛称HEIDI、その後ろに2両の貨車がつながれていた。
ホーム1面だけだが頭端式スタイルで機回し線の先に線路ごと屋根が掛けられていていて、駅を出るすぐ先にフェリー乗り場があり、連絡船に乗り換える様な感じになっていた。


間もなく機関車が切り離され少し前進、向かい側に信号所が建っていた。


Kingswear駅の機回し線の先には、装飾されVISITOR CENTOR TIME TRAVELと書かれた多扉客車、59488が停められていた。


その中はミニ鉄道博物館の様になっていて模型やパネルなどが展示されていた。


線路沿いを歩くと、機関車が客車に向かうところだった。


更に線路沿いを進み、Paigtonへ向かう本日4本目となる列車を撮影。


75014は軸配置2CのBR Class 4で1951年製、動輪上にBRAVEHEARTと書かれたプレートを付けている。


後追い、1往復目と比べ1両減って客車7両編成になっていた。


駅に戻って対岸のDartmouthまで行くフェリーに乗る。


フェリーとは言っても旅客専用船。
コースは数種類があって、様々なチケットが用意されている。


入り江の奥の方まで周遊するコースは蒸気外輪船で運行されていた。


船を下りて岸沿いを歩いて、本日5本目となるKingswear行きの列車を撮影。


この日は9往復運転される日であったが2本の編成だけで運行されていた。


ヨットの林に入れば、もうすぐ終点Kingswear駅。


フェリー乗り場に向かって歩いていと、もう木廻しが始まっていた。


フェリー乗り場にまで歩くと、ちょうど折り返しに乗る船が着くところだった。


船名はDARTMOUTH PRINCESS号、行きは確認していなかったが、写真を確認すると同じ船だった様だ。


フェリーに接続する様に列車がKingswear駅を出発、まもなくすると車窓がヨット林となる。


こちらの編成は何度も見ているが、乗車は初めてとなる。
客車一番後ろKingswear寄りの客車はG号車4642でSARAHという愛称。


3扉の客車でベンチレータの少ない屋根だった。


2両目の客車(写真右)D号車4915愛称MADELINE、3扉客車。


3両目の客車(写真右)L号車9275愛称LADY CHATTERLEY。
かって半室荷物室だった合造客車。


4両目の客車(写真左から2両目)、K号車59003愛称LILY。
この編成唯一の多扉客車。


GoodringtionからPaigtonまでの最後の区間はこの車両に乗車。
往路で乗った多扉車とは違いバケットタイプでない2+2配列の座席だが、側面が厚手の合板で新しい物かも知れない。


扉には内側からも開けられる様にノブが付いていた。


5両目の客車、I号車4863SERENY。


この車両は側面に番号が書かれていなかった。


KingswearからGoodringtionまではこの車両に乗車、車内はゴージャスな色使いだった。


6両目の客車、J号車4756愛称DEMELZA、デッキより手前の窓は透明になっていて便所は撤去されている。


最後尾7両目 DEVON BELLE PULLMAN OBSERVATION CAR。


後面展望だけでなく側面の窓も大きい特別車両。


またChurstonで交換になるが、対向列車が来てなく機関士も一旦降りていた。


客車に戻って対向列車を撮った。


客車の窓から見た機関車のキャブ。


この駅でバック運転同士のすれ違いを見るのは3度目。


駅を出発すると、水蒸気を上げるL.94が見えた。


午前中と同じ場所にいた。


対向列車も駅を出て、一本の長編成の様に見える。


続いて車窓からD2192"TITAN"と03 371、BRクラス03型方向違いの並び。


振り返って反対側、どちらも前面はゼブラ模様。


近代的に見える操重車。


クレーンの向こう側にキャブがあった様だ。


その先の貨車群の中にいたスノープラウ付きの車掌車も気になった。


Churston駅を出て右にカーブすると、午前中渡っているところを撮影した石橋にさしかかる。


この辺りの浜辺にはバンガローが立ち並んでいる。


Goodringtion近くの砂浜は賑わっていた。


Goodringtion駅で下車、対向式ホームになっているが、大抵はこの1番ホームが使われている様だった。


真上から出発を見る。


沿線で撮影しようとKingswear方面に歩く。
下り列車だけなら、この辺りで撮れば良かったとも思った。


更にだいぶ歩いて高台に上ったが、Paigton方向は良く見えず、列車を発見するのも遅れ失敗。


後追いは絶景だった。


展望車が付いていて、良い感じになった。


遠くで反対側にカーブする。


続いてChurstonで交換した上り列車が向かってくる。


こちらの列車が撮れたので良かったと思う。


来た道を戻り、駅近くの砂浜まで来たところで、単機の蒸気機関車がやってきた。


Churstonで修理車両の入換をしていたL.94、GWR5700 Class 7752だった。


砂浜近くにウオータースライダなどの遊戯施設がある。


75014がバックで牽引するKingswear行き列車。


この編成としては最後の1往復で4往復目となる。


夕方になり人は少なくなっていた。


遠く見えなくなるまで見送る。


Goodringtion駅に戻りPaigton行き7本目の列車を向かえる。


6023のバック運転は前方確認が難しそう。


やはりボイラーが見える展望車は楽しそう。


終点Paigtonまで最後の1区間だけの乗車。


Paignton到着後、機関車はすぐに切り離されていた。


そして給水作業が始まる。


この後、この編成はKingswearまで、もう1往復運行され、出発は前向きとなるのだが、その直前に出発する列車に乗らなければならないので、これで後にする。
とても風光明媚なところを走り沿線撮影がしやすい鉄道なので、帰る時からまた来たくなった。




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