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2017-4 カナディアン ロッキー

VIA Rail カナディアン号
The Canadian/Le Canadien


トロント発-バンクーバ行き
1列車
定刻Edmonton 7:37発-Vancouver 9:42着
(遅れEdmonton 9:14発-Vancouver 13:45着)


インターネットでVIAのホームページから予約。
座席のEconomyでEscape Fareという割引料金があり、
税込1人 C$177.25(クレジットカード払いで15,687円)
払い戻しは不可で、出発前であれば約50%の手数料で変更可能な様だ。

尚、エドモントン-バンクーバ間エコノミーの正規料金は1人C$333.9(約29,000円)
予約時にあった割引料金で開放寝台は下段がC$701.4(約6万円)、上段はC$591.4(約5万円)
2人用個室2人利用では1人C$1107(約95,000円)、1人用個室1人利用もほぼ同額で
正規料金はそれぞれ各40~50%高くなる。
プレステージクラスはエドモントン-バンクーバの区間乗車は設定されていないが
トロント-バンクーバだと2人用個室2人利用正規料金の2倍弱だった。


メールで送られて来たPDFファイル
を印刷したものがチケットとなる。
アプリがあるという事でタブレットに入れてみた。


予約詳細の他、
駅の位置などの情報がリンクされていた。
地図で見ると駅は線路から離れている。


市中心から5・6km北西にあるVIAのエドモントン駅。
周辺には何もなくバス停も離れているのでタクシーで行くしか無い。
出発は7:37であるが時刻表によると6:22に到着する様なので、早く行ってみた。
定刻7:37発と23:59発が1週間に2回づつ(夏場は週3回)しかない
超秘境駅にしてはかなり立派な建物。


駅は6:00に開きVIAのカウンターに係員がいた。
チケットには座席が指定されていなかったので
チェックイン手続きがあるのかと思ったが、
そのまま待っていれば良いという事で
列車到着の遅れを教えてくれた。


空港の預け荷物が出てくるコンベアもある。
一応聞いたが、機内持ち込みサイズ程度の荷物は預ける必要は無いとの事。


駅はグレイハウンド長距離バスのターミナルも兼ねている。


1面しかないホームの向こうに2両の客車が留置されていた。


定刻の出発時刻も過ぎた頃になって
駅の正面の方から列車の姿が見えた。

これから乗るのは始発のトロント3日前の22:00に出発している列車である。


駅は本線から直角に分岐したところにある。


列車は駅の横を完全に通り過ぎる。
この駅で長時間停車するのは機関車に給油する為の様で、
タンクローリーが待機していた。


それから引き返し、展望客車を先頭にした推進運転でホームに入って来た。


編成も長いので最初に列車が見えてから25分掛かった。


いよいよ乗車開始かと思い並んでいたところ、
15分後とアナウンスが流れ外へ出てみると
途中で切り離して、留められていた2両の客車を
編成に組み込む入換作業が行われていた。


エドモントンでは見当たらなかったが、
ジャスパー駅にはカウンターの脇に編成案内板があった。


機関車はGPA-30H(GMD F40PH-2)型の重連。
1980年代に作られ2000年代に改装した機関車で
最高速度は90mph(145km/h)。
先頭の6416号カナダ建国150周年の特別塗装になっていた。


後ろはVIA標準塗装の6459号。
2013年までは6403という番号だった。

カナダの10ドル札にカナディアンパシフィック号が描かれているが、
この6403が何かあったら紙幣のイメージが悪くなるので改番したらしい。


機関車の後ろ1両目の客車は、8219 Chateau Montcalm。
ジャスパー駅にあった編成案内板では
荷物車より前4両は”Dead Head”と書かれていて回送扱いの様だ。


これらステンレス地の客車は1950年代に造られた車両。
寝台車や食堂車は、
車両ごとに付けられた愛称が車体側面のプレートに書かれている。


客車2両目、8215 Chateau Lemoyne。
基本的な寝台であるスリーパープラスの客車には2種類のタイプがあり、
シャトー"Chateau"かマナー”Manor”が付く愛称がつけられていて
どちらが付くかで違っている。


客車3両目、8212 Chateau Latour。
頭に”Chateau”が付く車両は中央部に2段ベットの2人用個室3室と3人用個室1室あり、
窓が千鳥状に並んでいるデッキ側車端寄りが1人用個室で通路を挟んで両側に計8室、
反対端には開放寝台で上下計6名分のベットがある寝台車。


客車4両目は座席車Coach 8103。


客車5両目は預り荷物を運ぶBaggagecar 8615 。


客車の6両目はエコノミー座席車coach 8137。
乗降扉は窓がある上部分と、下部分で分かれていて上だけ開ける事も出来る。


客車7両目もエコノミー座席車 coach 8119。
前の8137と比べると窓の上下幅が大きい。


今回、この客車に乗車した。
座席車は車体番号のプレートが掲げられていた。


客車8両目、8502 Skyline。
中央にドーム窓の展望席がある展望・ラウンジ車両で、
こちらの車両はエコノミークラス客用になっていた。


客車9両目は1722 Panorama Dome car。
編成中唯一ステンレス製でない車両で2000年に造られた車両。
到着前からエドモントン駅にで留置されていた車両がここに増結され、
ジャスパー駅にあった編成案内板では
ここから後ろ4両も”Dead Head”と書かれていて回送扱いの様だ。


この車両は乗降扉の窓が小さめで、ステップは固定式の様だ。


客車10両目もエドモントンで留置され増結された車両で
寝台車の8302 Allan Manor。


客車11両目、回送扱いの寝台客車 8309 Brant Manor。
手前の窓2つが1人用になるが、
Chateau寝台車の様に千鳥並びになっていない。


客車12両目も回送扱いの寝台客車 8318 Craig Manor。
Manorが付く車両は中央に2段ベットの2人用個室が6室あり、
デッキ側の車端寄りが1人用個室4室、
反対端は開放寝台で上下計6名分のベットがある。


客車13両目、8306 Bell Manor。
手前のカナダ国旗より向こうの窓2つが開放寝台で
上段寝台は窓無しとなっている。


客車14両目、8510 Skyline。
このタイプの展望・ラウンジ車両は名前がみんなスカイラインになっている。
こちらは、寝台車利用客専用。


客車15両目、8411 Imperial
Daining car。
食堂車は車両別の愛称が付けられている。


客車16両目、8331 Zarvis Manor。
後ろのプレステージクラス以外の寝台車は、
開放寝台、個室寝台ともSleeper Plusというクラスになり、
アルコール以外の飲物や食堂車の食事が乗車料金に含まれる。


客車17両目、8325 Elgin Manor。


客車18両目、8319 Dawdom Manor。


客車19両目、8335 Mackenzie Manor。


客車20両目、88207 Chateau Dollard。
プレステージクラスClasse Prestigeの寝台車で窓が大きい。
日中はソファー、夜はダブルベットになる
シャワー付きの2人用個室が6室あり、
食事やアルコールを含む飲物全てが料金に含まれている。


客車21両目、88204 Chateau Cadillac。
プレステージクラス寝台車は、
改造される前からのChateauが付く愛称が付けられている。


最後尾となる客車22両目、88710 Albert Park。
前方にプレステージクラス個室が2室あり、
中央部の上がスカイラインカーと同様のドーム展望席で、
その下はバーラウンジ、後部はパノラマラウンジとなっていて
寝台車クラスの乗客も限定的に利用できる様であるが、
プレステージクラス客の優先スペースになっている。


預けられた荷物は車体と同じ高さまで上がった
台車に載せられたカートでBaggagecarに運ばれていた。


座席車のエコノミークラスは回転リクライニングシートの2+2配列。

座席指定は無いが、エドモントンまでの乗客が降りた後、
まずは3人以上のグループが先に案内され、
着席した後に2人未満の乗客が乗る様にされていた。
単純でありながらグループが離れたり、
少人数で占有したり出来ない様に良く考えられている。


着席すると、車掌がチケットをチェックして、
行き先に号車と座席番号を書いた紙を
座席上の荷棚にあるバンドに挟んで行く。


窓1つにつき2列分になっていて、
エコノミーとしては充分なシートピッチである。


座席下にもクッションが見えた。


それを展開させるとレッグレストになり、
前席後方に備えられているフットレストまで届く。


レックレストを出して背もたれを一杯まで倒した状態。
座席間には肘掛けは無い。


先端部を垂直に立てると、クッション部が
座面と同じ高さになる。


向かい合わせになった席で両方立てると
ほぼフラットに出来る。


向かい合わせの所は3・4名予約という紙が貼られていた。


片隅にはテーブルがセットされた向かい合わせ席があり、
列車スタッフが常駐していた。


窓下の壁に小さな突起があり、
ごみ入れ用の紙袋が掛けられていた。


紙袋をよけると電源コンセントがあった。
マガジンラックには緊急時脱出経路の案内と
VIR RAILの時刻表が入っていた。


荷棚下に読書灯が付いていて、すぐ横にスイッチがある。


就寝時間には減光される。


客室中程にある簡易仕切の一部が
ショーケースになっていて、機関車の鉄道模型が入れられていた。
アメリカのバーリントン・ノーザン鉄道の機関車。


反対側はアメリカのサザンパシフィック鉄道の機関車が入っていた。
なぜVIAの車両にしないのだろうか。


客室両端に化粧室があり、向かいは荷物置き場とゴミ箱がある。


冷水器も付いていて、
使わなかったが、長距離列車では安心できる。


化粧室は前後方向に手洗い台とトイレが向かい合うレイアウト。


便座には蓋が無く、壁には絵が飾られていた。


反対側の化粧室は車椅子対応で引き戸になっていた。


隣の座席車の化粧室。


おむつ交換台が用意されていた。


客室に入る仕切扉には号車番号を示す表示器が付いていて
下に車体番号が書かれている。


ステップは塞がれるが、手前のバーが倒されていて、
乗客が乗降扉に近寄れない様になっている。


荷物車の貫通扉は窓が無く、
表示があり、乗客はその先に行けない様だった。


隣に連結されていたスカイライン・カーの展望ドーム席。
この車両はエコノミーの乗客が利用できるが、
乗車チェックや座席決めで混乱しない様に
途中の主要駅を出発する前に一旦締め切られる。


一番前の列だけ向かい合わせで固定テーブルがあり、
あとは前向きに固定されている。


眺め重視のため背もたれが低い。


肘掛けの下に塞ぎ板があった。
吸い殻入れの跡か、
当初はリクライニングできたのかもしれない。


前席背面に蝶番式の折り畳みテーブルが付いている。


入口は前方のみで一番後ろは行き止まり、
通路部分にゴミ箱がある。
緊急時脱出を考慮し、前後の真ん中にある窓は2重となっていて、
非常時は内側の窓はハンドルで開け、
外側の窓は下に備えられたハンマーで割れる様になっている。


夜は完全に真っ暗。
冷房が強いので、陽が沈む頃から寒くなる。


スカイラインカーのラウンジスペース。
階段脇の片側に下階で通り抜けられる通路がある。
車端寄りは向かい合わせのボックス席で、
テーブルにチェス盤の模様が2組分づつ描かれていている。


その先はソファー席で、階段脇の奥まった所まで利用されていて、
肘掛け部分からステーをとったテーブルがある。


展望ドームへの階段から見たラウンジスペース。
ソファー席はテーブルを囲むようにL字になっている。


ラウンジスペース側の車端に化粧室がある。


座席車に比べ狭い化粧室で手洗い台がコーナーにある。


手洗い台の水は滝のように流れ、
ユニークであるが使い難かった。


食事の時間帯には、
ラウンジスペースの階段横の壁に
食堂車のメニューが掲示される。
写真は食堂車に行かなかった朝食で
3種類あり、
卵料理とハム類が付く‘TRANSCONTINENTAL”や
おまかせオムレツの”CHEF'S OMELETTE”は
それぞれトーストかマフィンと飲み物付きでC$12(約1,000円)
オートミールかシリアル、ヨーグルトとパンかマフィンに
トーストかマフィンと飲み物の”CONTINENTAL”はC$9(約750円)
左右は英語とフランス語になっている。



展望ドーム下を抜ける通路。
階段を下がってすぐの所に
車掌室の入口の様な売店がある。


売店脇にある販売品目のリスト。
価格を挟んで英語とフランス語が併記されている。
夜11時までの営業で、アルコールは9時までと書かれていた。


一度は利用してみたいと思って到着日の朝食は売店で購入。
暖かいものは売れ切れていた物も多く、
暖かい食べものはチーズバーがCAD$5(約410円)は小さく、
スープC$3(約310円)となっていた物はカップヌードルで、
食堂車に行った方が良かった。


売店の隣には厨房がある。


ドームを挟んで反対側の車端はカフェスペースになっていて、
その手前にもギャレーがあるが使われていない様だった。


カフェスペースは食堂車的な4人テーブルで、
こちらのテーブルにもチェス盤が描かれている。
エコノミーの乗客が行けるは通常ここまでで、
食堂車を利用する際は、この一角に座っている乗務員に話して
食堂車利用の紙をもらえる。


夕食時は係員が食堂車利用のリクエストを取りにまわっていた。
夕食は17:30、19:30、21:30からの3つの時間帯に分けられているが、
17:30と21:30からしか選べなかった。
食堂車は元々寝台車の乗客の為の車両なので、
利用できるだけでありがたい。


食堂車に行くまでに他の車両を通る。
エコノミー用スカイラインカーの隣は
エドモントンから増結された回送扱いのパノラマドームカー。
肘掛けの高さから通路の真上まで窓ガラスになっていて、
緊急脱出口以外の所は窓枠が無い。
スカイライン車両と違って平面的なガラスで
車窓の風景写真も撮り易そう。


リクライニングシート2+2配列で前席背面にアーム式の折り畳みテーブルが付いている。
前方の壁に大きめな液晶モニターが付いていた。


通路よりも座席がある両側の床が高くなっている。
後ろ側の壁には液晶モニターは無い。


リクライニング可能であるが、背もたれは低め。
通路側の台座部分に方向転換用のレバーもあったが、
パークカーやスカイラインカーが連結される列車では逆方向に進む事が限られる。
前席後部に跳ね上げ可能なフットレストが付いている。


最前列だけ向かい合わせになっていた。
固定テーブルは無いが、
窓下にある読書灯のスイッチや壁との間隔からすると、
この座席は方向転換できない。


夜のパノラマドームカー。
車内照明は最小限になっている。


デッキと反対側の車端部にギャレーと化粧室がある。


冷蔵庫、電子レンジや流しなど設備が整った広いギャレーで、
この車両定員分の食事を準備できそうである。


その次はマナー形の寝台車が4両続き、うち3両は回送扱い。
寝台個室にはトイレがあるので、
開放寝台側に化粧室がある。


開放寝台は座席状態になっていた。


日本のA寝台と同じプルマン式で、
下段は座面を引き出すことで、
背もたれが横になってベットになり、
上部の張り出し部分を下げると上段ベットになる。


窓の両側に鏡、更に外側に照明灯が付いていて、
各肘掛けの通路側にはマガジンラックがある。


1両に3組の寝台があり、1組は向かい側が壁になっている。


カーテンで覆われた寝台状態。


その壁に上段寝台へ上がる梯子が掛けられていた。
その先は通路が片側に寄るので曲がり角になっている。


片通路の突き当りとなる開放寝台向かいの壁部分に共用のシャワールームがある。


シャワールームは脱衣場が広く、
腰掛ける事も出来そうな台があった。


片通路部分は、2人用寝台個室で、
コネクティングルームにも出来る。


寝台個室にはアルファベットが付けられていて、
Do not Distubの札が下げられている所もあった。


デッキ寄りの車端は中央通路で両側が1人用個室になっている。
扉にはカーテンが掛かっていた。

乗降扉は手動式で上下にノブが付いている。
ステップの窪みは板でカバーされるが、。
その上にホーム側のステップとして
使われる踏み台が置かれていた。


連結部は通路の両サイドがビニールシートでカバーされていた。


寝台車の先はもう1両のスカイラインカー。


車両としては同じであるが、寝台利用客専用のスカイラインには
ソフトドリンクやお菓子や果物のサービスがある。


反対側には紅茶用のお湯や、コーヒーが入ったポットが置かれていた。


カフェスペースの壁には各種雑誌が用意されている。


各車両には緊急時の設備が書かれた見取り図が掲出されている。


見取り図によると食堂車は
厨房が半分ほどのスペースを占めている。


厨房部分は片通路で、業務用の扉が付いている。


レストラン部分は4人用テーブルが左右に並んでいる。


厨房との間の突き当りに円筒状のフロントカウンターがある。


レストラン両端のテーブルはガラスで仕切られたボックス席になっていた。


ブランチで着席した時は後ろのボックス席はカバーが掛けられていたが、
その後、客が多くなり使われる様になった。


1回ずつテーブルクロスを張り替えメークするので、
相席で4人掛けになる。
紙のリストは価格の表記があるエコノミーの乗客用で、
メニューは食事が料金に含まれているスリーパープラスの乗客には
ハードカバーが付きの物が渡されていた。


朝9:30から始まったブランチは6種類、
翌朝の朝食メニューにもあった”TRANSCONTINENTAL”や”CHEF'S OMELETTE”と
メープルシロップとハム類が付いた”BUCKWHEAT PANCAKES”が各C$12(約1,000円)
”CLASSIC EGGS BENEDICT”や”LOBSTAR LAVIOLI”、”FUSION SALAD”が各C$15(約1,250円)。
コヒー紅茶か牛乳、ジュースが付いて税込みの価格。
チップまでクレジットカードが使えるが操作がわからないので別に渡した。


イングリッシュマフィンにポーチドエッグやベーコンを載せた
エッグベネディクト。


ロブスターラビオリはソースの上にチーズが掛かり
パンも付いていた。


紅茶はポットで出され、コーヒーはおかわりが出来た。


ディナーメニュは4種類で
”RACK OF LAMB” C$30(約2,500円)
”BAKED SALMON”、”MAPLE DiJON CHICKEN”、”MARINATED TOFU”が
各C$26(約2,150円)で、どれもスープ又はサラダとデザートとソフトドリンクが付く。


前菜のサラダ。
スープの方はトマトベースで
どちらも、そんな物かという感じだった。


メインの骨付きラムは美味しかった。


メープル ディジョン チキンはテーブルに胡椒を掛けに来てくれた。


アルコール類のリスト、
ワインは赤白6種類すべてカナダ産でC$8(約660円)。
ビールも全国ブランドとマイクロブルワリーの
2種類ありどちらもC$6(約500円)
でスカイラインカーの売店と同じ値段になっていた。


Microbrewed beerは
”Fort Garry BrewingのEnglish amber ale”
後で調べると、カナダ中部にありカナディアン号も停車する
ウィニペグのブルワリーだった。


デザートのチョコレートケーキ。
肉を少しづつ、ゆっくり食べていたので、
レストランのスタッフが賄いに入ってデザートを忘れられ、
その最中に声を掛けて頼んだ。


乗車したエドモントン駅から列車が動き出したら早速、
スカイライン展望室に行った。
最初のみどころは貨物列車を運行するCNの機関車群。


重連専用で運転室が無いB(ブースター)ユニットと呼ばれる機関車も見られた。


流線型で機関車的な保線車両。


油井の様なのもあった。


ブランチで食堂車にいる時にWabamun Lakeを先端部を渡り、
その先は反対の進行方向左側に湖が見えていた。


同じ様な車窓が続く単調な区間では、
前方の車両が見えるカーブと列車行き違いが見どころ。


コンテナは2段積みで展望ドームよりも背が高い。


カーブで見える後方。
この車両の後ろだけでも14両あり、後ろまできれいに見える事は少ない。


カナディアンロッキーが見え始め、展望車は賑わってきた。


正面に連なる山々。


ドーム状の屋根がピッタリの車窓。


反対側でも上の窓から山が見られる。


後方にも山々が拡がる様になる。


最前列は向かい合わせなので座る事は無かったが、
最後列が一番良かったと思う。


このタイプの車両は元々はこちらが前だったが、
最前列の足元が狭過ぎたので向きを変えたらしい。


クルーが何か知らせに来たと思ったら、線路端に熊がいた。


ちょうどJasper Eastという信号所(交換施設)だった。。


それから2分も経たずにジャスパー到着。
側線にパークカーが止まっていた。


後ろのスカイラインとドームが並んだ。
機関車にコーチとパークカーの編成になっっていた。


ジャスパーには定刻では13:30から14:30まで停車するが、
到着したのは出発時刻も過ぎた15:15。
しかし、45分停車するとアナウンスが入ったので下車して付近を散策する。


駅の横に整体保存されていた蒸気機関車6015。


マウンテンクラスと呼ばれる軸配置4-8-2(2D1)で、
動輪径73インチ(1,854mm)、テンダー付きの全長27.5mの大型機。


U-1-aというのが形式で、
1923年から1924年にかけて37両造られた。


駅の近くにJasper Brewing co.のビアバーがあった。


停車中のカナディアン号や蒸気機関車6015が見える。


缶やボトルに入って売られいる物は無いので
こちらで飲んでいく。
最小単位でROCKHOPPER IPAと
6060 STOUTを頼んだ。

6060というのはカナダ国鉄で最後に走った蒸気機関車の番号で、
ボイラ前端が尖っった姿から "Bullet-Nosed Betty"という愛称だった。
引退後は暫くジャスパーで整体保存されていたらしい。
1970年代に復活してオンタリオ州の観光列車になっていたが、
その後アルバータ州に戻り動態保存の状態で
アルバータ州の歴史遺産に登録されている。


各10oz(280CC)でC$4(約330円)。
6ozを6種類でC$14というサンプルセットというのも気になったし、
食べ物も充実している様だったので時間が短いのは少し残念。


店よりも先の方にカナディアン号の先頭があった。
側線には別の機関車が停まっていて、
珍しい後ろ姿を見る事が出来た。


ジャスパー駅は立派な駅舎であるが入口がわかり難い。


近代的なカウンターも馴染むレトロな雰囲気。


駅舎を抜けると思いもよらない光景があった。
列車の停車時間に窓が洗われているのは初めて見た。


自走式の高所作業車で展望客車の窓ガラスを洗浄していた。


その後、高所作業車は、前方のエコノミー客用の展望車に移動。
この駅からの乗車はまだ始まって無く、
停車時間中に散策する為に下車した人も含め、
ホームには入れない様になっていた。


始めにホースで水洗い。


それからブラッシング、前後だけでなく側窓も洗っていた。


雄大な景色の下、途中駅停車中に窓を洗う。
これを見てカナダの鉄道に対する印象が変わった。


窓洗いが完了した頃、
お出迎えする様に乗務員がホームへの入口に集まり、
乗車が始まった。


ほぼ2時間遅れでジャスパーを出てから30分少々経った頃、
左側の車窓が雪原になった。
地図を見るとイエローヘッド湖の様で凍って雪が積もっていた。


有珠山や樽前山が連想され、見慣れた形の山があった。
北海道も景色が良い所は沢山あるのだが、窓がとても・・・。


先に進むと湖畔は溶けていた。


車窓に夢中になって結構疲れるが、
長い壁の様な貨物列車が停まっている脇を走っている時は小休止出来る。


湖を背景に追い越した工臨?を撮影。


上の窓から見える山。


Mount Robsonがステンレスの屋根に映る。


トンネルは素掘りが多い。


トンネル出口手前の眺めがおもしろい。


ジャスパーに到着する1時間半前くらい前から
出発してから2時間ほど後のまでの間
カナディアンロッキーの眺めが続いた。


ずっと景色を見ていても退屈しない。


意外にも隣のパノラマドームカーは屋根が低い。


無蓋車のアオリは客車の屋根くらいまでの高さがある。


機関車のキャブは更に高い。


ピラミッド クリーク フォールズPyramid Creek Fallsが左側の車窓に見えた。
ジャスパーを出てから約4時間後の20:29、まだ外に明るさはあった。


翌朝7:29、まだ暗く同じくらいの明るさだった。


カムループスから先はトンプソン川沿いに少し距離をおいて2本の路線があり、
この列車は南寄りの線路を進んだ。


こちら側の線路ですれ違いもあるので、
複線の様な使われ方では無さそうだが、
北海道の七飯-森間みたいな感じだろうか?


スノーシェッドの垣間から見えた吊り橋。


2つの路線はトンプソン川を挟んで通っている区間が多い。


定刻だったら到着直前の時刻、
その分川沿いの眺めを楽しめた。
座席の後ろ隅が擦り切れクッションが出ていても
窓は綺麗に保たれている方がずっと大事。


かなり遅れ、昼時に差し掛かる為だろうか、
エコノミーのラウンジにもお菓子が置かれた。


パッケージはVIAでなかった。


途中でトンプソン川はフレーザー川に合流し、線路は一旦距離を置く。
ビーバーのイラストが入ったCanadian Pacific Railwayのホッパー車。


定刻より3時間経った12:43
フレーザー川を渡る橋が前方に見えた。


橋を渡ってすぐにスカイトレインが見えバンクーバーに着いた気分になったが、
それから駅に着くまで1時間近く掛かった。


ドーム窓から見たスカイトレイン。
初めはエキスポラインの北寄りの支線、
その後はミレニアムラインの車両が見られる。


列車はミレニアムラインの起点VCCクラークステーション脇の
貨物ヤードに入った。スタッフは「アクシデント」とか言っているのが
聞こえたが、冗談で普通にこうなのかも知れない。


コンテナは台車間の低い高さの部分に積まれている。
台車部分の長さを節約できる連接車も多い。


トレーラをそのまま積めるのだろうか、セミトレーラの
カプラーの様な物が付いている貨車もあった。


定刻より4時間ほど遅い13:45
貨物ヤードからバックして止まった所が、バンクーバー パシフィックセントラル駅だった。
屋根が無く車窓的に駅らしさが無かったので、アナウンスされるまで気付かなかった。
荷物が降ろすために食堂車には床面が高い台車が横付けされていた。


エコノミーの乗客は雨降る長いホームを歩く事になる。
金網の向こうアメリカ行のホームには2階建て客車の短編成が停まっていた。


その隣には別のパークカーが停まっていた。
展望ドーム屋根がアムトラックのダブルデッカーよりだいぶ高い。


プレステージクラスの乗客があまり歩かず出られる様に
推進運転で駅に入ったのであろう。


パシフィックセントラル駅は列車の発着が少なく、
スカイトレインの駅や他の建物とは屋根伝いにつながっていないが
思っていたより人がいた。


2日後の夜、パシフィックセントラル駅を出発するカナディアン号が
スカイトレインの車窓から見えたので、
そのままサッパートン駅まで行ってみたら。先回りして撮影出来た。


この列車は4日後トロントに着くまで走り続ける。


宿泊したホテルからの眺め。
一番奥の低い所にある橋がカナディアン号で渡って来た鉄橋で、
旋回式の可動橋だった。


フレーザー川沿いからの眺め。
この時、下に見える鉄道橋は開いていた。
尚、手前の通リ橋はスカイトレイン、
その後ろのアーチ形のトラス橋は道路になっている。


3日後に来た次のカナディアン号。
定刻ではパシフィックセントラル駅に到着する頃にフレーザー川を渡ったので
この日の遅れは1時間くらいの様だった。



乗車した列車は 定刻より4時間遅れ、28時間半の乗車となったが、
到着する前に、また乗りたい気分になった。
古い車両で、お金もあまり掛けれれてないけれど
細かい心遣いや工夫で、大事なところがしっかりしていて、
この列車でカナダに対する印象も変わった。



写真の無断転載を禁止します。