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2014-4 北欧と北ドイツ
City Night Line
シティナイトライン

バーゼル発-コペンハーゲン行き
CNL1272列車
"Aurora"
Frankfurt Hbf22:19発-Koebenhavn H10:54着


今回はユーレール・セレクトパスの4カ国(ドイツ、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー)を利用、
全行程2等で移動するとして計算すると事前購入の割引運賃で列車ごとにWeb購入した方が
安かったが、予定変更や乗り遅れに安心でき、多少の追加で1等パスに出来る。
ただ、インターネットで列車予約のみに対応していない鉄道会社もあった。
寝台券は約2ヶ月前にパスホルダー料金でインターネット予約したEチケットで
寝台料金は2人あわせ150EUR(約22,000円)。シャワー付き寝台車は1等扱い。
レールパスは19時以降に乗車する夜行列車から使い始める場合は翌日の日付のみで良いが、
4月27日と記入した日付の上に26日のスタンプが押されたので、
その後の列車の検札の際に「ナハトツーク」と説明が必要になった。


始発はスイスの国境の街バーゼルで
フランクフルトは途中駅であるが、22時前に到着していた。
フランクフルト中央駅は頭端ホームで進行方向が変わるので、
牽引してきた120型電気機関車はここまでの担当。


120型機関車の後は簡易寝台クシェットの192号車。
窓下の扉寄りの場所に客車の種類がヨーロッパ各国語で示されている。


その後もクシェット193号車、
ここでの客車は全てバーゼル発-コペンハーゲン行きだった。


その後は2等座席194号車、
コンパートメント客車で自転車スペースも設けられている。


その後は食堂車、1番飛ばして196号車の札が入っていた。


その後が寝台車の197号車、
CNLと言えば三日月のシンボルマークが入った青い車体だったが、
普通のインターシティやナハトツークの塗装になっていた。


その後に連結された101型電気機関車がここからの牽引機。


他の客車は折り戸だったが寝台車はプラグドアだった。


通路に面して階段があり、その先に個室の入り口がある。


扉を開けると、窓際のテーブルを挟んだ2脚の椅子がまず目に入る。


部屋の中心に椅子とテーブルがある。


椅子に腰掛けた時の眺め。


コンパートメントの片端に2段ベットがある。


上段ベット、通路側が頭となる。


頭部分は三方が壁となり、階段スペース側に読書灯とそのスイッチがある。


下段寝台も同様で頭部の三方が壁になっている。
2階建て構造での2段ベットなので高さが小さい。


上段は折り畳みが出来る説明書きがあるが・・・。


折畳み部のガタが大きくなったのだろうか、
ジャッキで支えられていて、格納すると復元が難しそうだった。


ベッド下に上段寝台に上がる為の脚立があったが低い。


上段寝台から見た個室内全体、窓が大きく広さを感じる。


入り口側は扉が並び航空機の様。


寝台側の上方に非常用レバーがあり、
その下に室内温度の調整と照明のスイッチがある。


その下に2段、縦長の収納スペースがあり、
上段は空になっているが、何かの留め具が内側に付いていた。


2つの収納スペースの間にも照明類の押しボタンスイッチがある。


下の収納スペースに妙な金属製部品が入っていると思っったが、
扉に貼られた説明書きを見ると非難用ハシゴだった。


横に2つ並ぶ窓のうち一つに非常口のマークが貼られていた。


こちらの窓だけ、縁のゴム幅が太くなっている。


窓の間の壁に緊急脱出時
窓を割るためのハンマーが設置されていた。
これは、2002年に同タイプの寝台に乗った時の写真には写っていない。


緊急脱出の説明下敷きはワイヤーで結ばれて寝台に置かれていた。
脱出経路を示す車内見取り図は、自転車スペースのある2等座席車のものだった。


DSBデンマーク鉄道のロゴが入った
海底トンネルでの緊急時のしおりが、用意されていた。


テーブルの下、壁側にはゴミ箱がある。


入り口脇の天井には火災報知センサーが取り付けられている。


入口の扉は折り戸で、開けるとカーブした階段が見える。


階段上には通路の天井と高さを合わせるカバーが付いている。


入口の扉には開き止めのドアノブと、ドアロック、
そして折り戸を閉めるときに引っ張る金具が並んでいる。


上の方には更に棒状のダブルロックと、ドアスコープが付いている。


寝台と反対側、通路側には専用化粧室の入口、
窓側は収納スペースで、
中央部はシャワー室の張り出しになっている。


収納部の上方にはマガジンラックが付いているが、
何が入っているのか見えにくい。


化粧室内部。
洗面台とトイレ、シャワーがある。


シャワールーム側から見た化粧室内。
階段に面した壁にはタオル掛けがある。


洗面台の上にある鏡。
その下にトイレ水洗、照明、洗面台の水を出すボタンや
水の温度調整ツマミが横1列に並んでいる。


鏡を開くとドライヤーと収納スペースになっていて、
うがい水と石鹸、ハンドタオルが2個づつ入っていた。
コンセントは、電気髭剃の図柄が鏡に貼られていて、
持ち込みのドライヤーなどには容量が足り無そうだ。


扉などを空けた状態。
当初、ドライヤは写真の様に先端部が壊れていた状態だったが、
直す事ができ、温風は出た。


シャワールームは円弧状でスライドする透明な扉で仕切られる。


シャワーは固定式で上角に付いていて方向は変えられる。
温度調整ノブ中心部のボタンを押す事で温水が出る。
シャワーの水量は制限されていないが、
排水が悪く、1回出した後は水が引くまで暫くボタンを押せなかった。
中央部に掴み棒があり、奥側にボディソープが用意されている。


化粧室内側のノブ。
上にはラッチ状の鍵がある。


化粧室扉外側のノブ、
内側と一体になっている。


隣の車両が食堂車。
今まで乗ったCNLとはレイアウトが違っていた。


カウンターは販売を行う線路と直角方向の面だけで、
その前にそれぞれ囲められる場所にスタンドテーブルがある。


その奥はレストランスペース、
通路を挟んで4人掛けと2人掛けのテーブルが並ぶ。


2列分で4つのテーブルしか無いが、夜10時半過ぎなので空いていた。


この時間でも大丈夫だったので、
グヤーシュスープ4.9EURとヴァイスビア4.2EURをオーダー。
何年か前は季節メニューでホワイトアスパラ料理を食べられたのだが、
定番物だけになっていた。


ビアグラス下の柄が美しかった。


部屋に戻り、フランクフルトの街で買った物で続けた。
ベッドと別にテーブルと椅子があるので、ゆったりと楽しめる。


ブラインドは上の窓は下から引っ張り、下の窓は上から下げる様になっている。


午前6時過ぎ、上段ベットから日の出が見えた。


線路際まで窓一面に菜の花が見えた。
併結した列車の影響だろうか30分くらい遅れている感じだった。


この列車はユトランド半島側から国境を越えデンマークに入り、
小ベルト海峡に掛かる橋でオーデンセのあるフュン島に渡る。


検札の時に希望を聞かれた時間7:00に
係員が朝食を持ってきてくれた。


パンとペースト、ジャム、バター、マーガリンにりんごムース、オレンジジュース、
そしてコーヒーか紅茶かは検札時に聞かれていた。
この朝食は寝台料金に含まれている。


天窓があるので、照明を点けなくても室内は明るい。


大ベルト海峡シェラン島に渡る。


ロスキレの駅を通過する前に大きな扇形庫があり、錆びた状態の蒸気機関車が見えた。


寝台車のデッキ寄りはギャレーになっていた。


その前の通路にメニューが掲示されていた。
この列車は食堂車が連結されてるので無人だったが、
寝台車だけの列車でも暖かいソーセージとビールやワインは楽しめる様だ。


デッキも絨毯敷き。
貫通扉は両開きでノブで操作による自動ドア。


デッキと乗降扉に列車概要と号車表示の札が入る。


デンマークに入り遅れを取り戻しつつあったが、
コペンハーゲン中央駅の手前で減速。
列車の遅れで乗り継ぎが超ギリギリとなった。
到着時の牽引機や編成の写真は撮っていない。


以前はウエルカムドリンクがあり、アメニティグッズも充実して
朝食にハムやチーズの皿があり、パンも暖められ種類があった。
個室内の設備も痛みや汚れが目に付き
レベルダウンしてる様に感じた。

高速鉄道の発達により列車本数も減っていて、
日本と同様に夜行列車の衰退を感じる。
それでも居心地のいい車両である。


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