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'07-5 新幹線&台湾一周

南州観光糖廠 トロッコ列車(五分車)

台鉄南州駅前の道を屏東方向へ進み1つ目の踏み切りを渡ると台糖の観光園。
製糖工場の周り3.2公里(3.2km)の路線を小火車が走る。


まずは歩いて製糖工場の方へ、
守衛小屋の奥に置かれていたのはベルギーAFB社製のC型タンク機。


蒸気機関車の後姿、車番は352で2つ付けられた小さなライトが特徴。


倉庫に面した線路は3線敷かれていた。


更に工場方面へ行くと様々な車両が見られた。


構内で一番多く見られたのがサトウキビ運搬用と思われる貨車、
ずっと置かれていて育った樹木に侵食されているような車輛もあった。


何を輸送する車両であるのかボギー式タンク車も多い。


上の地図中に3箇所の月台(プラットホーム)があり、係員に乗り場を聞き台鉄線に近い月台3へ向かう。


ホームにはすでに列車が停まっていたが10分前でも人の気配は無かった。


各車側面には地元の小学生などによって手書きの絵が描かれている。


このホームは台鉄の線路も近く復興号が走っているのが見られた。


その先は並走するように線路が続いているが、観光列車はこの先へは行かない。


13:47、1台のDLが近づいてきた。


ホームには私達しかいない。


この機関車が連結されプッシュプル編成となる。


結局乗客は2人だけ、記念撮影を勧められ機関車の運転台も見せていただいた。


料金は1人100元(約380円)、200元でこの列車を動かしてくれた事になる。


客車12両のプッシュプル編成に乗客2人、乗務員も運転士2人だけ。


コンベアーが残る工場の周りを走る。


製糖工場の近くで停車、ガイドが待っていて案内付きで工場内を見せてくれる。
工場のシンボル煙突には南州観光糖廠と文字が入っている。


レンガ造りの建物は第二次大戦前の建築で、
アメリカのP38ライトニングに機銃掃射された跡も残っている。


工場は操業していないが、一通りの設備が残っている様子、
まずはサトウキビをすりつぶす設備。


木製のタンク、戦前の日本製の設備も多い。


機関庫も工場近くにあり、きれいな機関車の台数も多くみられる。


再び私たちを乗せ列車が出発、
工場側はループ線になっているので一周して月台3に戻ると編成の向きが逆になる。


この翌日、鳥樹林・新営と2箇所の5分車を巡ったが、
製糖工場が残っていて見学させてくれるのはここだけ、
とても貴重な物が残っているのに乗客が少ないのは残念である。
大都市から遠く観光バスの姿が全くないのが主因であり、
土日のみの運転で注意が必要だが、ゆったりと見られ鉄道駅からのアクセスが良くお薦めできる。




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