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北海道ワイン号

いいふさの日の旅2005

北海道産ワインと道産食材を使った人気レストランの料理を楽しめる極楽列車
昨年から始まった企画らしいが、今年は11月3日と23日2回の運転、
私はSLニセコ号の運転が終了した23日に参加したが、
新聞発表翌日に申し込んだのに係わらず初めの方は既に満席というのでまず驚いた。


琴似から朝一の列車に乗り朝里で下車、
日本海を入れてワイン号の回送列車を撮影。


今回のワイン列車に使用されるのは
5両編成のリゾート車両 ノースレインボーエクスプレス。


小樽駅での受付、ラミネートされた会員証が渡された。
この券は今日のニセコ温泉では入浴券となるだけでなく
これから1年間、北海道シェフ倶楽部加盟のレストランでこのカードを見せると
食事の際ワインが1杯サービスされるらしい。

後ろにある出発案内盤、札幌・岩見沢・新千歳空港方面側の
団体 8:25 ニセコの表示がワイン号。


ホームに出ると列車にヘッドマークがつけられていた、と思ったら
たれ幕状のもので出発式の後に外されてしまった。


乗車前に出発式、ホットワインで乾杯!!
おたるロゼワイン使用の紅茶風味とのこと。


車内は床が高く天窓まで付いたパノラマ客室。
元々のテーブルは肘掛けから出てくる折り畳み式の物だが
小型のためトレーをビニールテープで止められ食事用にセットされていた。
その上にミネラルウォーターと見た目はともかく滑り止めと機能抜群の手製コースター、
そして箱入りのワイングラスが置かれている。
申し込み人数により向かい合わせにするなどの気配りが心憎い。


座席前のポケットには食事の時間や内容が書かれた今日のしおりと
協賛している北海道ワインのカタログなどが入っていた。


出発式のホットワインに続き「おたる初しぼり2005」のサービスが始まった。
意外にも甘くなかった赤は渋みもそれなりにあって、
ボジョレーに引けをとらない美味しさ美味しさ。
天井や車端部のモニターでは運転席からの眺めの他
北海道シェフ倶楽部を特集したテレビ番組が放映された。


白は甘めでマスカット風の香り、
私の乗った4号車は札幌からの乗客がほとんどで2人で貸切状態、
何度もおかわりを勧められたが先が長いのでセーブ。


先頭車では前面展望も楽しめ、銭函付近で日本海、
苫小牧からは太平洋、東室蘭から長万部までは噴火湾が見られる。


先頭5号車も札幌までは空いていた。
3人申し込みでも向かい合わせ1ボックス確保され、
排気管横などの半端な席は使用されない様で、
トレーがセットされていない座席もあった。


部屋の窓からいつも撮影をしている琴似を通過。
小樽から札幌まではソロリソロリとゆっくり走る。


9:35札幌を出発し、全ての乗客が乗車したところで早速
最初の洋風前菜が配られる。


レストラン オー・ド・ヴィのフレンチ前菜、
カットされたパスツール製フランスパンも付く。
釧路産サンマのオイル煮 紫キャベツの酢漬け スパイシーミートボール
道産キタアカリのサラダ パテ・ド・カンパーニュ 厚岸産ワカサギの
エスカベッシュ
鶏の小悪魔風 ラタトゥイユ キッシュ
ワインは白が2003北島秀樹作 ケルナーと
ゼリーのような口当たりだが甘くはないロゼの2003鶴沼トロリンガー、サンマとの相性も悪くなかった。


ゆっくりと少しずつ楽しんでいたらアッという間に1時間、
10:30からは第2のプレート
チャイニーズ・カフェ シューシノアの中華前菜
春巻き サロマ湖産干し
貝柱入り蒸し玉子
焼き饅頭
エビの揚げワンタン オイキムチ 鶏の照り焼き
スペアリブ カボチャの揚げ団子 イカの細切り揚げ
ワインは2003鶴沼トラミーナと
2002鶴沼ヴァイスブルグンダーの白2種類。


パンはレストラン パスツールの自家製で
各料理に合うものがサービスされる。


3号車ダブルデッカー車両の1階、ラウンジスペースはニセコ駅到着まで
アトリエ&ギャラリーとしてリースやエッグクラフトが展示されていた。


有料でのエッグアートの体験や展示品を購入する事が出来る。
この3号車の2階はスタッフルームとなっていた。


ポタージュ風のいい匂いがすると思ったらラウンジの横で料理の準備。


11:20からメイン1品目として魚料理
レストラン パスツールの日高産秋鮭の白ワイン蒸し。
ワインは料理にも使われている
2005おたる初しぼりミュラー・トゥルガワと
黒っぽい赤色の2003ツヴァイゲルト・レーベ。

この列車にはパスツールのシェフが乗車していて、
先程3号車で温めていたソースをシェフ自らが各テーブルの料理にかけて廻る。
パンもパスツール製 シャンピニオン。


12:22長万部着、30分余りの停車時間がある。
ここで進行方向が変わるので停車中車掌が座席を回転させる。
テーブルが折り畳めない状態なので方向転換もいつもとは勝手が違うだろう。
さすがに車内で食べる事は無いだろうけど名物駅弁かにめしを購入する乗客もいたらしい。


13:00長万部を出発してすぐに2皿目のメインが始まる。
同じくレストラン パスツールの
十勝牛のローストビーフ丼
ご飯にはチーズ・大葉・鰹節がまぶしてある。


ご飯の上にローストビーフを載せたところで、
シェフがソースをかけに来てくれた。
ワインは渋い酸味の2003鶴沼レベンガーと
最初に出された2004おたる初しぼりセイベル赤。


14:00過ぎ、ニセコ駅に到着。
ここで全員下車し列車は回送として倶知安を往復。


跨線橋を下りたところで乗客全員にジャガイモがプレゼントされた。


駅舎内ではニセコリゾート観光協会により特産品即売会が開催されていた。


ニセコでは駅前の綺麗乃湯への入浴タイムとして2時間弱の時間がある。


私は早めに風呂をあがり、
三週間前まで蒸気機関車撮影で賑わっていたニセコ大橋の上へ上り
望遠レンズで回送列車のニセコ到着を狙う。


逆方向からはお座敷列車3両編成。
昆布温泉へ行って来た別の団体の貸切列車だった。


ノースレインボーエクスプレスとお座敷列車の交換、
羊蹄山の頂は雲に覆われていた。


ニセコからは3号車1階ラウンジで十勝チーズの試食即売会が開催、
ニセコ出発前から大盛況で、あとで行こうと思ったが結局行けなかった。


15:51ニセコ出発後にデザート

レストラン パスツール
アイスクリーム 余市産あかねりんご
を使ったゼリー
さつまいも入り
シュークリーム



ワインは甘みの強い白二種類。
フルーティーな2004おたる特選ナイヤガラと
糖度がぐっと来る2004貴腐葡萄37ケルナー。
特に貴腐ケルナーはこれだけでもデザート感がある絶品。
市価1本5000円もする高価なワインだが何杯も注いでくれた。


小樽駅到着前に各車両ごとの抽選会、
おたる初しぼりやエッグクラフトなどが賞品となっていた。


18:23 2回目の家の前(琴似)通過。
一周に10時間10分掛かったが全く退屈を感じない。


18:30終点札幌着 大満足な旅(ワインと食事)でした。




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