鉄道世界旅行ホームページ

'04-4 クィーンズランド州縦断

ボーデザート鉄道
BEAUDESERT RAIL

運転区間 Beaudeserat -Logan village- Bethania

ちょうどブリスベン滞在する水曜日に近郊で蒸機の運行がある
保存鉄道をインターネットで見付けたのは旅行出発の数日前、
本当に運転されているか一応メール問い合わせをして
出発前日に「走ります」という回答が来て、喜んだ・・・。
だが、怠けてその返信をしなかったのが失敗だった。



その保存鉄道は元々廃止となった支線の一部で
公共交通機関を利用して行くのは困難かと思ったが
ブリスベン近郊の公共交通機関が検索できるサイトで調べると
幸い朝夕に路線バスがあることがわかり、その時刻をプリントして持っていった。

保存鉄道のオフィスはバスの車窓からも見え、
早速切符を買おうとしたら、今日は予約が1件も入らなかったので、
運転はキャンセルされたという事だった。

しかし、特別に車両や工場を案内して頂き、
まだ完成していない車両を含めほとんどの車両が見学できて、
更に、説明や色々な話をして下さり
ボランティア団体による保存鉄道の様子がわかった。

又、ここで販売されていたDVDソフトは
この鉄道の車両や路線の修復、試運転の様子が収録され、
「これぞ保存鉄道」と思える見応えのある内容である。



運転区間
カラー版のパンフレットではBeaudeseratを始点に近郊電車CITY TRAIN
と接続しているBethaniaまで運転されている
ように表示されているが、
2004年4月時点では途中Logan Villageまでの運行となっている。
週末2往復、水曜日1往復の運転で、今回のように全く予約が無いと
運転されないので予約は必須である。
料金は往復のみで大人AU$15(約1200円)、5歳から16歳までは子供料金AU$5
その他シニアやファミリー料金が設定されている。

アクセス
Park Ridge Trannsit社のRoad Runnerというバスがブリスベンの
ローマストリート・トランジットセンターからボーデザートまで1日3往復運行されていて
行きは1本目のローマストリート7:00発 − ボーデザート8:45着
帰りはボーデザート15:15発が最終バスとなる。
ただ、ローマストリート・トランジットセンターで私は前日に1時間、当日30分
乗り場を探したが何処にも表示が無く、誰に聞いてもわからなかった。
そこで私は近郊電車CityRailで2つ隣のSouthBankまで行き、そこからバスに乗った。
SouthBankのバス乗り場はバス専用高架橋上で方向別ホームの様になっていて、
Road Runnerの時刻表もあったので安心出来た。
ただ、乗客の合図が無いと通過してしまうので注意が必要だ。
運悪く、別の市内バスのすぐ後ろに付いて走って来たので
確認し難い上、運転手への合図も大袈裟にしなければならなかった。
ブリスベンから乗る客は少ない様で乗車時は私一人だった。
途中から学生が結構乗ってきて彼らは2つの学校で降りて行く
終点の少し前、右側にBEAUDESERT RAILオフィスの建物やホームなどが見え
バス停から歩いて数分戻る形になる。バス料金は片道AU$12.1(約1000円)。

今回は列車の運行が無くバスまで時間が空きすぎたので
帰りはBeaudeseratからCityTrainの駅があるBeenleighまでタクシーを利用した。
所要40分程度でAU$60.4(約5000円)だった。
尚、2往復運転される休日は1本目のBeaudeserat発が8:00、
2本目のBeaudeserat到着が16:30で、どちらに乗るとしてもバスと接続しない。
タクシーも近くには無く電話で呼んで貰ってから来るまで
30分以上かかったので予約しておいた方が良い。
又、Logan villageの方は公共の交通機関では行く事が出来ない様であった。




機関車が保管と客車等の修復が行われる車庫。
DVD映像によると、左に写っているトラクタで客車の入換えを行う事がある様だ。
この枝線は1885年に開通し1996年で廃止された。


C17型蒸機機関車 No967
ゲージは日本の在来線と同じ1067mmの狭軌で軸配置2D。
1950年オーストラリア製で軸受けにローラベアリングが用いられている。
1969年に退役後公園などで展示されていたのを
2001年から2003年にかけての復元工事によって復活した。


構内にターンテーブルは無くボーデザート側を向いている。
行きはテンダーを前にバック運転で帰りが正向きで運転されている。


わりとスッキリしたキャブ内、運転席は右側にある。


頭以上の大きさのある巨大石炭、こんなのがテンダーに積まれていた。


この鉄道が保有するもう1両の機関車 1105番。
1975年製のD型液体式ディーゼル機関車。
DVDの映像では、往路は蒸機の次位、
復路は最後尾でC17をサポートしていたが
常時DL補機が付くのかは分からない。


ディーゼル機関車は運転席が左側にあり、
運転台は日本のDLと比較しても違和感が無い。


SEK 490
往路、後ろとなる一番ボーデザート側の展望室付き客車。


展望室部分は1人掛けシート向かい合わせ。


ソファータイプのシートだが、アームレストが付いていて、リクライニングの出来、
ロッキングチェアの様に揺れるようにも出来る。


展望室の奥、車両中央部分は大きなテーブルがある4人ボックス。


一番奥、展望室とは反対側は3人掛け向かい合わせの席がある。


後ろから2両め、FBS1242。
車体中央に扉がある。


この車両はL字形ソファーとピアノが配置されたラウンジ風。


中央部に流し台付きのカウンターがある。


車端部に妙な物が・・・。


これは折り畳み式洗面台だった。


3両目、CSV1053。
半室荷物車のように見える外観の客車。


扉を挟んで車両の約2/3はコンパートメントになっていた。


扉は木製、通路と部屋との窓にはガラスは無く、ここにも木製の戸が付いている。


向かい合わせでは無い3人個室で、元々寝台車だったと思われる。


残りの1/3は線路方向で真っ直ぐにソファーが配置されたロビー風。


4両目、BU1071
多扉車で全長に渡ってステップ板が付いている。


4人掛けボックスシートとなっている車内。
元々は中央の通路が無く、扉毎で5人掛け向かい合わせの個室だったらしい。
天井の梁がその名残である。


5両目、BUV1315
縦に波目のある外板で判りにくいが、こちらも多扉車。


同じく4人ボックス掛け。


BU1413車内
似たようなレイアウトだが、子供のパーティ用車両となっている。。
ボックス内の扉を埋めテーブルが設けられ、
窓の下方には安全柵が取り付けられている。
そして、天井には梁が残っていない。


車端部の真ん中に構えているキャラクタ人形。


その他レストア中の客車には、オープンデッキの車両があった。


内装工事中だった上の写真中央の車内。
扉はまだ骨組みだけで、かなり大規模な修復の様である。


蒸気機関車編成以外にガソリンカーの復元も行われていた。


車内は工事が進んでいて、いい雰囲気になっている。


写真の無断転載を禁止します。



リンク

BEAUDESERT RAIL 公式サイト
http://www.beaudesertrail.com.au/
路線や車両の歴史などより詳しい説明が御座います。